毎日外来をやってるとさ
湿布くれ
湿布くれ
っていう患者が山ほどいる
昔はうるせーから
箱で出してやったよ
っていう先生もいたけど
湿布なんて保険適応になってるのは日本くらいだから
さすがに医療費を圧迫しすぎてきて
月に何袋っていう規制が出来てしまった
ちょっと前までは10袋だったんだけどね
今年の4月からは9袋
近い将来
保険適応から湿布は外されるだろう
自費で薬局で買えって事ね
そうなるとわれわれ医療者は楽になるわ~
再診料は下がりそうだけどね
そもそも病院で出している湿布
モーラステープとか
ロキソニンテープ
ってのは
痛み止めの一種なんだよ
NSAIDsっていうステロイド以外の鎮痛薬
これが含まれているから
痛みを軽減できる
ってことは
ある一定量が体の中に入るわけ
痛み止めを大量に飲むのが体に良くないって
みんな知ってるのに
なぜか
全身に湿布を貼ることには違和感をおぼえない患者が多すぎるよね
湿布一枚を貼ることで
体の中に吸収される痛み止めは
錠剤の約10%って言われてる
だから
10枚貼れば一錠飲んだのと同じくらい
肝臓にも腎臓にも負担がかかる
湿布を長時間貼ることで
皮膚にも負担がかかる
24時間貼り続けていると
皮膚のターンオーバーを阻害して
かぶれや潰瘍の原因となる
まぁ
医者としていつも指導してるのは
多くても一日に3枚くらい
日中に貼るなら夜は剥がす
夜に貼るなら朝には剥がす
ってくらにしといたほうがいいね
湿布に精神的依存してる高齢者が多すぎるんだよ
今の日本は