オレはさ

 

20代で留学したんだよ

 

だいたい医者の留学ってのは

 

30代半ばくらいからすることが多いから

 

ずいぶんと若く行ったんだよね

 

当時は気にしてなかったんだけどさ

 

でも

 

留学から帰ってきて

 

医者の年功序列制にぶち当たった

 

留学で

 

その分野では最先端の研究をしてきて

 

インパクトファクターっていって

 

論文を評価する点数が高い論文を出していたのにも関わらず

 

帰ってきて学会に行っても

 

だれも話を聞いてくれない

 

発言しても

 

誰こいつ

 

って感じ

 

なんでだよ!!

 

って思ってたけど

 

40代になって考えてみれば

 

そんな留学帰りのポット出の若者がしゃしゃり出てきたって

 

シカトするわな

 

俺は悔しかったから

 

それからも

 

めげずに学会に行き続けて

 

発言し続けて

 

論文を書き続けた

 

開業医になってもね

 

そしたら

 

45歳を目の前にして

 

急に人が話を聞いてくれるようになった

 

学会でも

 

シンポジストや講演

 

座長が当てられるようになり

 

発表する会場もどんどん大きくなっていった

 

気がついたら

 

どこの学会に行っても

 

知り合いだらけ

 

俺は知らない医者からも

 

名前を呼ばれることが多くなった

 

まぁ

 

人生ってそんなもんなのかもね

 

あきらめずに

 

我武者羅にしがみついていると

 

知らないうちに扉がひらくって感じかもね

 

勉強も

 

仕事も

 

やり続けるってことが大事なんだね

 

深いわぁ~