夫を亡くすると
友人から電話があったんです。彼女は昨年ご主人を亡くしています。前立腺がん。骨転移してから亡くなるまで8年だったそうです。最期に少しだけ入院したけれどほとんどを自宅ですごしました。面白いご夫婦でご主人は同じマンションの5階。彼女は1階。意図した別居ではなくお母さんを看取るための部屋の関係でそんな形になったわけです。朝になるとご主人が朝ご飯のために降りてくる。お昼はそれぞれ好きなように食べる。晩ご飯はまた一緒。そんな暮らしを20年以上続けていました。そしてご主人が亡くなり友人いわく。すでに1年近く経っているのに今はまだ何もヤル気になれないんだそうです。自分が死んだら好きなことをすればいいとご主人にも言われていて彼女自身もそう思っていたのに本当に亡くなられるとしたいことが何もない。したいと思っていたことも今はどうでもいい。何もかもがメンドクサイ。料理すらする気になれない。あるものでテキトーにすませてしまう。彼女のお母さんは75歳で夫を亡くしたらしい。その後すぐすごく元気にいろいろ始められたらしい。彼女はすでに82歳。何歳で夫を亡くするか年齢的なものもあると思うと言う。ご夫婦で万葉集の研究に打ち込んでいてご主人がスペイン語で万葉集を読みふたりで勉強会もしていたらしい。万葉集はこれからも続けるけれど積極的に取り組む気持ちはなくなったと言う。決して仲が良かったわけでもないのにこんなに空虚感に襲われるなんて完全に想定外だったらしい。アサガオが咲いたね~そうだね。こんなやりとりが大事なのよと言う。話が終わってこんな時間に電話してごめんねと彼女。電話がきたのは3時半だったんです。ちょうど相場の終わった時間。とんでもない。その時間で助かったんだよ。自然に株の話になりました。そして彼女も株取引をはじめることに(笑)ネット口座を開設することになりました。私の株の話を聞いていると「生きてる感じがする」んだそうです。気持ちが明るくなってきたんだそうです。思いがけない株効果でした(^^♪さほど仲の良かったわけでもない夫であっても50年以上も一緒に暮らすと喪失感が想像以上に大きいときいて本当に衝撃でした。でも、近い将来かならず、その日がくる。私も改めてその覚悟をしたのでした。