今日も

最新(ほぼ)のサイエンス・トピックを

書こうと思います。

普通の医師でも知らないような内容なので

言い方をかえれば「マニアック」ですし、興味もないかもしれませんが

少し続けてみようと思います。

今日のテーマは「身長と遺伝子」です。

文部科学省の学校保健統計調査速報(平成16年度)によれば

17歳時の男女の平均身長は

男性 170.8cm

女性 157.9cm

だそうです。

男女の身長差は、12.9cmで

一般的に男性の方が背が高いというわけです。

もちろん

個々の男女を見れば、男性より背の高い女性もいますが

男女の身長差は、後天的な環境よりも先天的な遺伝子による要素が

強いようです。

身長に関しては、複合的な遺伝的要素と後天的な環境に依存しますが

今回は男女の身長差より、ある遺伝子に注目したいと思います。

その遺伝子は、Y染色体です。

男女の決定遺伝子は、男性がXYで、女性がXXということは

皆さんもご存知だと思います。

さらにつっこむと

Y染色体は、一般的に男性しか持っていないので

精子の中にX染色体があれば、受精後女の子が生まれ

精子の中にY染色体があれば、受精後男の子が生まれるということです。

つまり

男性の精子によって、男の子が生まれるか、女の子が生まれるか

決まるわけです。

もちろん、精子が卵子に受精するとき、その精子が

X染色体か、あるいはY染色体かはわからないので

まさに神のみぞ知るということになります。

ただ

将来的にバイオテクノロジーで精子がX染色体かY染色体を

非侵襲的に特定し、さらにダメージを与えないで抽出して

卵子と体内受精あるいは体外受精させれば

男女の産み分けも可能ということになります。
(もちろん倫理的問題はありますが・・・)

書いているうちに少し横道にそれたので

明日、続きを書きたいと思います。

キーワードは、Y染色体です。