赤い新顔野菜「ビーツ」、栄養豊富で飲む血液とも!
「ビーツ」と聞いても「はて?」、と思われる方が多いのではないでしょうか。とりあえず、次の実物写真を見てください。 (あさぎり農園のHPより引用)一見、赤いカブ(アブラナ科)のように見えますが、甜菜(てんさい)の一種で、ほうれん草の仲間(ヒユ科)なのです。原産地は地中海沿岸地方で、日本では長野県や茨城県の他、北海道や九州、最近では沖縄でも栽培されています。まだまだ普通のスーパーや青果店に出回るまでにはなっていないようで(地球温暖化の影響で、国内での栽培増?)、知名度は低いかもしれません。しかし、飲む血液やスーパーフードとも称される栄養豊富な野菜で、今後の出回り増も期待できますので、本稿で改めて紹介します。まずは、栄養・健康成分について挙げます。 ・ビタミン類の中では水溶性のビタミンB群、特に葉酸が豊富に含まれ新陳代謝を促進するのに加え、ビタミンB12と共に造血機能の維持に働く。 ・ミネラル類も幅広く含まれ、特にカリウムが豊富で塩分の排出や血圧の維持に役立つ。 ・食物繊維やオリゴ糖のラフィノースが豊富で、腸内環境を整える。 ・ベタイン(アミノ酸の一種)の脂肪肝や肝硬変の予防効果から、肝機能向上が期待できる。 ・赤い色素のベタシアニンはポリフェノールの一種で、抗酸化作用によりアンチエイジングに繋がる。 ・硝酸塩は体内で一酸化窒素(NO)に変換され、血管を拡張して血流を改善する。次に、食べ方です(ロシア料理のボルシチが有名)。 ・生で、サラダやジュース、スムージーでもOKですが、少し土臭いかも? ・下ごしらえで熱すると、柔らかくなりかつ甘味が増す。 → 皮付きのまま、水に塩と酢を加えて茹でる。 → 皮付きのまま、アルミホイルに包んでオーブンで焼く(120~140度位)。 (加熱時間などの詳細は公開されているレシピを参照)最後に、入手方法です。6,7月は旬で出回りやすい時期です。こだわりの野菜を取り扱うあるいは産地直送をうたう青果店なら店頭に並んでいるのではないでしょうか。ネット通販なら、年中手に入ります(1kg(3~8株程度)で1000円弱と高めかも?)。いずれにしてもビーツは栄養豊富で彩りも加味できる貴重な野菜です。頭に隅に入れておき、青果店で見つけたら迷わず入手して、食卓を賑わせようではありませんか。(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)