回診時、患者さんのオーバーテーブルの上に乗っていた本をめくった。

『千の風になって』

私のお墓の前で
泣かないでください
そこに私はいません
死んでなんかいません

そのフレーズを読んだ時、

「人間は、迷子のようだ。」と思いました。

なぜなら、

行き着く先も分からずに、
「今ここ」がなにかも分からずに、
死とはなにかが分からずに、

それ故
生とはなにかが分からない。

そんな状態で生きている。

少し、クレイジーな話をします。

コンピューターを立ち上げた時、画面がドーンと登場します。
真っ暗だった画面に様々な模様カラーが生まれ、様々な情報が現れます。
そして、
画面を閉じればすべてが消える。

これと同じ原理が、私たちの中で起こっている。

人間の脳が立ち上がる。
例えば、
オギャーと生まれる。(人間の脳が機能する)
または、朝になって目が覚める。

目を開けたときドーンと飛び込んでくる立体画面。
様々な模様カラーが生まれ、様々な情報をキャッチする。

目で情報をとり
耳で情報をとり
肌で情報をとり
鼻で情報をとり
舌で情報をとる。

この五感覚で情報をとり、で情報処理をして立体画面を作り出す。
そこに過去の経験知識を重ね、その個人だけの立体画面を作るのです。

「この現実は、自分の脳がつくったコンピューター画面にすぎない。」

この脳で作ったコンピューター画面にはまり込んでいることを
「生きている」と錯覚している。

・・・と言ったら怒り出すでしょうか?
または
・・・クレイジーだと笑われるでしょうか?

しかし遠くない未来、
これが証明されてしまうでしょう。

人間一人一人が
生と死をしっかりと統制して生きる時代に突入するでしょう。