🟥【ダーモスコピーを超える眼──AIが切り拓く次世代皮膚診断】

 

皮膚科専門医として、そして再生医療・美容医療にも携わる私が、今本当にワクワクしているのが「AI×皮膚科診断」の進化です。

 

私たちが長年使ってきた診断ツール──

 

それが、ダーモスコピー。

 

拡大レンズを通して、皮膚の色素や血管の構造を詳細に観察する、いわば「皮膚科医の拡張眼」です。しかし近年、メディカルAIの“視覚”が、まさにこれを凌駕する勢いで進化しています。

 

🔬【比較:ダーモスコピー vs メディカルAIの「視覚」】

 

項目    ダーモスコピー    メディカルAI(皮膚画像診断AI)

視野・解像度    通常10~20倍。高精細モデルでも30~40倍程度。毛細血管や色素ネットワークが見えるレベル。    iPhone Proレベル(1200万画素以上)~医療用4000万画素超。人間の眼+ダーモスコピーを超える。

診断能力    人間の視覚と経験に依存。構造・色・パターンを「熟練」で読む。    AIは膨大なデータ学習に基づき、微細な変化や非対称性を的確に識別。皮膚癌検出では皮膚科医より高精度という論文も。

視野スペクトル    可視光中心(偏光やオイル併用)    近赤外・紫外・AI補正画像など多層スペクトル解析も可。

一貫性    熟練者によるが、主観や体調によってブレあり    常に一定のアルゴリズムで安定診断(データの質に左右される点はあり)

使いやすさ    医師が直接肌に触れて使用。トレーニング必須。    スマホ撮影や非接触スキャナーでも対応可能。患者側アプリも登場中

 

📱iPhone 15 Proと比較するとどう?

 

実は、iPhoneの最新型(iPhone 15 Pro)の性能でも、十分な診断ベースになります。

 •    4800万画素の超高解像度カメラ

 •    マクロ撮影対応

 •    LiDARスキャナ搭載で立体的深度推定も可

 

このiPhoneで撮影した皮膚画像を、クラウドのAIが解析する──そんな診断アプリ(例:SkinVisionやDermAssist)は、すでに世界で使われ始めています。

 

🧠AIは「見える」だけじゃない

 

AIのすごいところは、単に画像を見るだけではありません。

 •    「非対称性」「色調のゆらぎ」「縁の不規則性」など、統計的に“がんらしさ”を抽出

 •    経時変化も追える(過去画像と比較して変化を指摘)

 •    医師の思考プロセスを模倣した、理由付き診断も開発中

 

これにより、早期発見・見逃し予防・医師の補助に大きな役割を果たします。

 

🤨これ、、、もう手持ちのアイフォンが、超知能的皮膚科医になる時代がすぐそこにきているってことなのでは!!!???

 

美学ある医療、そして命を救う精度の高い診断。それを実現するためにも、AIという“第3の眼”に、私は大いに期待しています。

 

みなさんも、これからの皮膚科診断の進化、楽しみにしていてくださいね!