🌿CBDの原風景──「麻奈」という名前に込められたもの
先日、ある会でCBDについて語る機会がありました。
「CBD」とはカンナビジオール。合法的に使える大麻草由来の成分で、約150種類ある生物活性物質の中でも、もっとも注目されているものの一つです。
そのとき、私は自分の名前の話をしました。
両親が「丈夫に、すくすくと育ち、人の役に立つように」と願いを込めて名づけた──「麻奈」という名前。
けれども、その“麻”(正確には大麻草)が、戦後の日本でどんな扱いをされてきたか……それを振り返ると、少し切ない気持ちにもなります。
🇫🇷CBDとの出会い──パリのバウムから始まった
もう15年も前になるでしょうか。
パリに住んでいた頃、美容関係の仕事をしていた友人がくれたCBD入りのバウムが、私とCBDとの最初の出会いでした。…コテでできたやけどが一晩で鎮静し、痕も残らなかった。ステロイド軟膏並み? これは私にとって、CBDという植物成分の“静かな力”を体感した、最初の驚きでした。
当時は「カンナビノイド」という言葉自体がまだマイナーで、「効能」よりも「おしゃれ」や「ナチュラルケア」の一環として受け取られていました。でも、私はその時すでに、フィトテラピー、アロマ、ホメオパシーといった“植物をめぐる医療”の奥深さに魅了されていて、「この成分は、もっと可能性がある」と直感的に思ったのを覚えています。
🛌睡眠美容外来とCBD
帰国後──
コロナ禍の混乱の中で、私は「睡眠美容外来」を立ち上げました。
不眠に悩む方々に、認知行動療法と温浴療法を組み合わせ、さらにCBDを導入した統合的アプローチを始めたのです。
私は元々、皮膚科専門医です。
けれども、フランスでホリスティック医療を学び、現地で“駐在員の奥様方”のカウンセリングを通して、気づいたのです。
「人は話されることで癒される」ということに。…医学的手法とホリスティックな感性、両方をバランスよく使えるのが、日本にはまだ少ないスタイルだと思っています。
私の外来では、アテネの不眠スコアでスクリーニングし、45分のカウンセリングを行い、生活指導をします。場合によっては、脳波の検査や、血液検査もプラスします。
必要に応じてCBDを処方──舌下オイルや外用など。
CBDは、眠り、痛み、そして痒みに、静かにしかし確かな手応えをもたらします。
CBDのバウムは、いろんな濃度で作り、実際に試して効果を比較したりしました。
このハーブはうまく使えば、多くの薬の代用品になる。
結果として、睡眠薬に依存していた患者の約7~8割が減薬、あるいは中止に成功しました。(もちろん中等度以上のケースでは限界もありますが)
🏛️制度の波──“解禁”ではなく“強化”
そんな中、日本でも「大麻取締法の見直し」が進みました。
戦後初めての法改正──。
多くの人が「ついに日本も世界の流れに追いつく」と思ったことでしょう。
しかし、結果は──想像と反対の、
「規制の強化」でした。
てんかん発作をCBDでコントロールしていた子どもたちにとっても、これはまさに青天の霹靂でした。
🧑⚖️麻と医療利権──肌で感じたこと
私は現在、日本ヘンプ協会の評議員を務めています。
その関係で、麻取(麻薬取締部)や厚労省の会議にも何度か出席しました。
そこで感じたのは──
「この人たちは、本当に患者のことを考えているのだろうか?」
という疑問。
返ってくるのは、“のらりくらり”とした答弁。
まるで国会の質疑応答のよう。
納得できる説明は、なかなか聞けませんでした。
私はそこで、この制度の背景にある「医療利権」の構造を、はっきりと肌で感じました。
🔗【これまでの記事・参考リンク】はここに。
…「麻」は、かつて日本の祈りや暮らしとともにあった植物です。
衣・食・住・癒──そのどれにも深く関わりながら、今なお“誤解”と“恐れ”の中に置かれている。
でも、もう一度信じたいのです。
「麻」という字に込められた祈りが、いま再び、人を癒し、未来を育む力になることを──。
