本日は、太陰太陽暦の癸卯歳元日、新月です。 癸卯の訓読みは、みずのと・う、です。卯はうさぎの飛躍、みずは上善若水(じょうぜんみずのごとし)で、全ての汚濁を引き受けて流し去る水。イコール、美に直結する、美の創造者ですね。そして癸卯の音読みはキ・ボウ、で“希望”の新年の始まり。

 

 太陰太陽暦(旧暦)から太陽暦(新暦)に改暦されたのは、明治611日です。前年119日に太政官布告337号で、122日を以って天保暦を廃し、翌3日を明治611日とするとされたのです。また、この日から不定時法も廃止されました。不定時法とは日出から日入まで12等分して(七つとか九つとか)いった時刻表示です。太陽の南中が今の正午ですから、江戸と京都では一致しません。新暦となって24時制となり、午前と午後の名称区分もできました。



 

 今年は新暦になって150年目、対して旧暦での暮らしは千年をゆうに超えています。中国など東アジア・東南アジア圏では、今でも新暦のお正月より旧正月のほうが盛大に祝われる地域が多いのです。ご先祖さまに想いを馳せて、二十四節気七十二候古くからの風習に合致した太陰太陽暦で暮らしてみるのもオツなものかも。