新年あけましておめでとうございます。

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 新年のご挨拶が遅れましたが、まだ松の内。一月七日は五節句の一である人日(じんじつ)の節句の日です。この日は人間を大事にする日で、人を殺してはならないとして古来処刑が行われなかった日だったそうです。医に携わる者としても襟を正すべき日なのです。若菜を摘み延命長寿を願う七草粥は、人日の由来から始まりました。

ところでわたくし、乳と蜜の流れるカナンの地で夢心地の新年を過ごしおりまして、友人に「日本のお正月なにか変わったことなかった?」と訊きましたら、「大晦日の紅白は圧巻で、めっちゃ楽しかった。あなた、ボーッとしているんじゃないわよ!」とお叱りを受けました。「紅白、ずいぶんご無沙汰だったけど、そんな大昔の恐竜がよみがえったの?」とビックリして、あわててダイジェスト版をキャッチアップしたのです。

 

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 なんとまぁ。少子高齢化が進んで世代交代が加速している実感はありましたが、進行が進むにつれて、ベテランズの円熟味といいますか、豪華競演。サブちゃんまで出てる! 平成最後のお祭りというより、むしろ昭和の祭典ではありませんか。松田聖子、ユーミン、クワタ。福山もよかったし、若い星野源ちゃんも、そのほか皆が皆。彩はわたくしたちバブル青春期そのものみたいだった。演出も公共放送らしからぬキビキビしてイエイ! NHKもやればできるじゃない。

 

 松田聖子のメドレー。おっかけがハチマキして低い声で「セイコちゃーん」と会場を圧していたのは今は昔。当時の聖子ちゃん人気は全国民まるごとつかみこんで天下無敵。乃木坂や欅坂が束でかかっても、一人で十分盤石たる勝利のレベルでした。なぜかわたくしもそのころ意味もなくブリブリの聖子ちゃんカットでした。声の質の透明感は変わることがありません。キーを低くしていた? そんなこと、どーでもいいんです。

 

 ユーミンはNHKホールへの登場が素敵なサプライズでした。荒井由実が松任谷由実になっても、ユーミンはユーミンのままでした。わたくしも夜の中央フリーウェイドライブはもちろん、横浜山手のドルフィンにも足を延ばして、すっかり歌のヒロインに浸りましたわ。三回鳴らして切る電話、覚えていますか?  思えばバブルの申し子そのもののわたくし。怖いもの無しだった、あのころ。諸行無常、槿花一朝の夢でありました。

 ユーミンの歌詞に含まれる、霊的とも言えるメッセージについては、多くの人たちが語りつくしています。選曲はそのまんま、胸にストンときました。ユーミンは高音がどうのこうのじゃない、歌詞もいいし、歌もウマヘタを超越している。ともかくもセンセーショナルに、すべての女の子たちの胸をゆさぶったのです


――目に映る全てのことがメッセージ

 

 ラストステージの桑田さんも相変わらずスゴイ! 昔からおじさん顔だったので、昔とまるで変わっていないが驚き! 腰フリフリの大熱唱にユーミンからのKissR45世代にはハッチャキの元気と勇気が出る映像でした。われらが世代の体内でホルモンがドッと放出?

 

 紅白歌合戦という名前の由来は、チコちゃんも言っていたように「初代ディレクターが剣道部出身だったから」だそうです。紅白試合は同じチームが便宜上、二つに分かれて技を競うもの。だとしたら、LGBTQの時代に女と男が、敵味方に分かれて黒白をつけるという対決は、ナンセンスとしか言いようがありません。次の高みにあるステージに行くべき時なのでしょうね。


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 いまだ青春の血は沸き返ることが実感できた“2018紅白ありがとう。行くぞ、45生涯幸年期「意志あるところに道はある」、今年もセンシュアルに一路邁進してまいりましょう!