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今回はちょっと不思議なお話をいたします。こういうお話が苦手だったり嫌いだったりする方は、サラッとスルーしてくださいませ。

最初にお断りしておきますが、私は特定の宗教の信者ではありません。どちらかというと無宗教派かもしれません。けれど、自分が生きて……いいえ、生かされていることへの“畏怖の念”のようなものは常に持ち続けていきたい、と思っている者の中のひとりです。

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パリの7区、世界最古のデパートとして知られるボンマルシェの近くにひっそりと佇む“奇跡のメダイ教会”は、私のお気に入りの“パワースポット”です。いや、パワースポットなどというと語弊があるかもしれませんね。“感謝の気持ちを喚起させてくれると同時に天の気をいただくスポット”なのです。

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歴史あるパリの街に点在する、数多くの荘厳で威圧的で薄暗い教会とは対称的に、ここは窓から差し込む柔らかな光、ブルーと白と金色に彩られた壁画にレリーフ、穏やかな笑顔のシスターたち……と何ともいえず明るく清らかな雰囲気で、どこもかしこも母性的な慈愛で満たされているような美しい教会です。

ここで売られている世界的に有名な“奇跡のメダイ”については、過去に拙ブログで何度か紹介させていただいたので御覧ください。

ここ(→ ☆)と、ここ(→ ☆)です。

前置きが長くなりました。今回はこのメダイとこの教会にまつわる、私や友人が実際に体験した不思議な出来事をいくつか御紹介します。

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ネイリストのM子さん

おつきあいも長く、美容関連で情報交換をしてくださる東京在住のM子さんに、ブルーのメダイを差し上げたことがありました。彼女はそのメダイをペンダントヘッドにして、いつも身につけてくれています。

ところが「マナさん。ねぇ、珍しく私、メダイしてないでしょ? 実はあのブルーのメダイがすごいことになっちゃったの!」。あるとき、そう打ち明けられました。
「ずっと身につけていたんだけど、この半年くらいかしら。日に日にどんどん薄くなっちゃって、今はもう薄焼きせんべいみたいにパリッて割れそうで、怖くて身につけられないの。とっても大切なものだから」。

私は「それはメダイがなくなるのと同じかも。割れたら割れたで決して悪く考えないでね。逆に何かの身代わりになってくれてるのかもしれないから」と言って、また新しいメダイを差し上げました。

彼女、実は思い当たるふしがある、と……。ちょうどこの半年くらいに実家のお母様の御容態が思わしくなくなり、危険な領域に入ったり戻ったり。彼女自身もそのたびごとに実家へ戻ったり東京へ返ってきたりの生活をしていたとか。不思議なことがあるものですね。

ドクターY氏

いつも多忙なドクターY氏。国際学会でパリに到着された当日に御食事を御一緒にした際に、シルバーのメダイを差し上げました。私の見ているその前で「実はかみさんと娘はカソリックなんだ。いいことありますように」と、日本から持っていらした携帯のストラップにおつけになりました。ところが次の日、待ち合わせの場所に現れたドクターは真っ青。

「今、あの携帯をタクシーに置き忘れてきちゃったようなんです」
「えぇっ? 領収書はもらわれました?」
「……いや」

ここは落し物や忘れ物を警察に届けたりするマナーのいい日本ではなく、スリや置き引きが日常化しているパリです。しかも国際仕様の高級携帯電話。せめて領収書があれば……。“せっかく昨日、メダイを差し上げたのにこんなことになるなんて……”と私まで落ち込みかけながら……。

「ダメモトで電話してみましょう。もしかしたらドライバーさんや次のお客さんが取ってくれる可能性はゼロではないし……可能性は低いとは思いますけど……」

10回以上のコールを一度。……誰もでません。もう一度。……コールはすれど、やはり誰もでません。日本に差し止めの連絡をするようお伝えした方かいいのかな……と心の準備もしつつ、これが最後と長めのコールをしてみました。

「アロー!」

……つながった! しかも何と! ドライバーさんが電話を運んできてくださることになりました。落し物や忘れ物は諦めた方がいいこのパリで、この出来事には本当にびっくりさせられました。

「これこそ奇跡ですよ。すっごくついてます」

ちなみに、これには後日談があります。私は自分の携帯電話からドクターの携帯電話に計3回コールをしたことになりますが、なぜかそのコールの着信履歴がなかったそうなのです。ドクターは念のために不正に使われていないかチェックをしたそうですが、その時に気づいたとのこと。不思議なことがあるものですね。

ジャーナリストK氏

ヨーロッパへの出張が多く年に平均5~6回はこちらに渡航しているベテランジャーナリストのK氏ですが、こちらのプロの犯罪者は一瞬のスキを狙います。ドイツで明らかにグループ犯と思われる“かっぱらい”にあって、財産ともよべるカメラや写真データを収めたメディアの数々、財布、そして出会った人に手渡すために持っていたメダイまでまるごと盗まれました。その事件のすぐ後、失意のまま経由地だったパリに立ち寄られました。

もともと“信仰心”というものを大切に考える方で、メダイも身につけていらしたのですが、“こんなことの後だし、手元のメダイも全部なくなってしまったから、ぜひ教会にいきたい”とのことでしたので、おつきあいいたしました。

最初に教会にお参りをした後、メダイを買って外に出たら、急に雨が降ってきたのでした。傘がなかったので少し躊躇して、もう一度教会の方に向かおうとしたところ、私は教会のシスターに呼び止められました。

「一緒にお祈りを捧げませんか? 私はフランス語しか話せませんので、この方(K氏を示して)に通訳してあげてください」

祝別といわれるもののようでした。なぜ私がフランス語を理解できてK氏が理解できないということが解ったのか、今にして思えばそれも謎ですし、シスターがなぜK氏の目を穏やかに見つめて語りかけるようにしていらしたのかも謎ですが、とにかく私たちはシスターに促されるまま手をとりあって輪になりました。

「神は私たちにすべてを恵み、与えてくださいます。温かい愛。健康な身体。安らかな心。まずは感謝すること。そこから全てが始まるのですよ。神は私たちと共にいます。いつも。感謝をし、心から祈りましょう」

そんな内容でしたでしょうか。私は訳すのに一生懸命で細かい言葉はよく覚えていません。ふと見るとK氏の目が潤んで、涙がぽろっとこぼれてきました。

「あんなことの後だったから内心かなり不機嫌で、だいぶ気持ちが荒んでいたのは確かだと思うけれど、悲しいでも悔しいでも痛いでもなくて、自然に涙だけポロポロッて湧いてきちゃったんだよね。あんな泣き方したの、生まれて初めて。……っていうか、なんで僕だったんだろう? 他にもたくさん人がいたのに……」

Kさんは何とも清々しい気持ちになって日本に戻ったそうです。あの事件がなければあのタイミングであの教会にはいかなかった。あの教会にいかなければシスターの祝別を受けることもなかった。いろいろなことに感謝しよう、と。

実業家J子さん

病床に長かったお父様の状態が本当に危ないという時期に、避けられない商談のためにどうしてもパリに飛んでいらっしゃらなくてはいけなかったJ子さん。もともとパワースポットや神様系が大好きなJ子さんは、メダイの事は前々からご存知で“パリに着いたらまずメダイ教会にいきたい”と、いらっしゃる前から何度もそうおっしゃってました。

教会に行くためにホテルへお迎えにあがると、何となく浮かないお顔です。前日の到着でお疲れになったのだわと思いながら、とにかく教会に向かいました。教会でお祈りをし、メダイを買ったあと、商談のアポイントまで時間があったのでカフェにでも入ろうということになったまさにその時、J子さんの携帯電話のメイルの着信音が……。

メイルを読んだJ子さんは歓喜の声をあげました。

「よかった! 父が持ち直したの。実は今朝、危篤になってもうダメかもしれないっていう連絡が入っていたの。親の死に目に逢えなくてもしょうがない、私は仕事のプロだから、なんて思ってたのに、本当はとっても落ち込んでいたの。それにしても、なんというタイミングなのかしら! きっとあの教会でのお祈りのおかげに違いないわ」

J子さんのお父様は小康状態を保ち、無事に商談も終わり、翌日、J子さんは帰路につきます。そして日本に着いた彼女から“ありがとうございます。父は私が帰るのを待っていてくれました”というメイルが届きました。そしてその翌日、J子さんに寄り添われたままお父様はお亡くなりになったそうです。

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私はそうした出来事が何度も起こっているのを見ておりますので、御縁のある方には(御迷惑でなければ)できるだけメダイを差し上げることにしています。

手にされた方が喜んでくださるのがほとんどなのも事実ですが、実は差し上げた自分自身も大変嬉しいものなのです。

まるで大好きな香水を大切なモノにふりかけると、同時に自分にもいい香りがほのかに移ってくるような、そんな幸せな気分になれるのです。