最近「先生、O脚って治るんですか?」という質問をよく受けます。
そのたびに、少し答えるのを躊躇します。
それは、素人の人が考えるO脚が、本当のO脚でないことがあるからです。
そもそもO脚(genu varum)とは?
専門的には膝の角度(femoro-tibial angle以下FTA)で考えます。
FTAとは膝で測った大腿骨と脛骨の骨軸の角度のことですが、
理想的なFTAは172°日本人は174~176°といわれています。
つまり、若干全体的にO脚気味ではあるのですが、
この程度では見た目にはあまり気にならないはずです。
このFTAの角度が180°くらいになると、決定的にO脚となります。
しかし、最近よく相談を受ける「自称O脚」のひとたちは
全く整形外科的なO脚ではない、
つまり「見せかけのO脚」のひとがほとんどなのです。
膝自体は問題ないのに、
大殿筋の力がなく、股関節が骨盤から開ききっていることが原因のようです。
どうも長く座って仕事をしているOLさんや学生さんに多いようです。
こういうタイプはちょっと姿勢を気をつけて、お尻に力を入れるだけで
すぐに治ってしまいます。
ただ、筋肉の使い方を改善させるのは時間がかかるので、
2~3週間程度は力の入れ方を意識する必要はあるでしょう。
*自分がO脚が見せかけO脚かのチェック方法*
①ベッドにあおむけに寝る
②膝のお皿がきちんと天井を向くように足を伸ばす
③左右の足のかかとの内側をつけておしりと太ももに力を入れて膝がつくように足を伸ばす
(出来る限り力を入れてください)
このとき内側の膝どうしがつけば、あなたはO脚ではありません。
毎日この方法で膝をつける練習をしましょう。
最近こんな簡単なことをお金をとって教えているひとがいるとか。
正しい理論を知ることで
無駄なお金と時間を使う必要はなくなります。