おそらく、

これに勝る仮説はないと思う。


顧客関係性7段階モデルにおける「最高レベル7」とは、

当社が、顧客の経営資本の持続的増大に資する存在になること。


うーん、、

シビれます。

 

BMが発足して18年目。

ついに、最強クラスの仮説を立てることができた。そう言えるのかもしれません。

 

仮説というからには

検証しなければなりませんね。

確度は高いと思います。ふっふっふグラサン

 ↓

 

 

当該産業の場合、

経営資本区分は、以下の10区分。

 

トライ&エラーを経て

ラインナップの改変がもちろんありえますが

収まりは結構いい具合だと思います。

 ↓

 

 

-------------------------------------

 

なお、

IIRCによる経営資本区分は

以下の6大資本です。

 

業種によって

資本項目ラインナップは必要に応じて改変したほうが実際の政策にフィットすると思います。ということで、本件の場合は、さきの10区分にしました。

 

J-BM2024メンバーのみなさま

みんなから届いた気づきシートを大変興味深く、食い入るように読み込みました。

 

読み込むだけでなく、

みんなにフィードバックできますようパワポシートも作りました。

 

フィードバックシートは

全46枚。

 

プロジェクトメンバーは、、

あれ?15名でしたっけ?

 

気づきシートは一人1枚。

ということは、個票は15枚。

 

なんでフィードバックが46枚になるんや!

 

「まとめる」ではなくて

思いっきり膨らませまくっとるやないかっ!?(笑)

 

一人ひとりのシートをもとにした今回のフォードバックは、けっこう聞き応えある内容になってると思います。私としても、ぜひ、みんなにお話ししたいです。

 

と、ところがアセアセ

 

フィードバックシートは作ったものの

フィードバックする機会がない(泣)

 

次回はリモートWSでしたよね?

開催時間は、ほんの数時間だったと思う。

フィードバックしてる時間なんてまったくない。。

 

その次のリアルWSは、9月上旬に開催予定。

6時間セッションなので、時間ありそうな印象ですが、いやいや、グループワーク時間をばっちり設けたいので、そんなカツカツな場で1時間前後のフィードバックやってる時間は、、、たぶん無い。

 

んー。

 

こういうのは

合宿初日の夕食後など比較的のんびりしてる時間が理想なんですよね。次の合宿は、10月下旬でしたっけ?そりゃまたずいぶん先になるなあ。。うーん・・実に悩ましい

ここ数日間のスッタモンダを振り返ってみますと、なるほどー、ピラミッド構造がどう移り変わっていったのか、こうして並べてみると、経緯が分かっておもしろいですね(^^)

 

これはある意味、

「磨き込み職人っぷりの見える化」なーんて言い方できるかもしれないっすね、あはは

 

<追記>

履歴を残しておくことの重要性をあらためて感じてます。

すでに事務局には要請してありますが、J-BM各班におかれましても、自分たちの学びや気づきを有意義なものにするためにもぜグループワークの履歴を残しておいてくれたらと思います。

 

 

 

 

【1】

【2】

【3】

 

なるほどねー。

 

バージョン1では

最上位⑥のトピックセンテンスが「将来業績に対する信頼を獲得する」だったのですが、

 

バージョン3では

ピラミッド構造から外して

全体のタイトルに追い出したわけですが

 

これが意味することは

実は結構重要なのかもしれないです。

 

というのはですね、

 

「将来業績に対する信頼を獲得する」というのは、欲しい結果(Do結果)なのであって、自らがやること(自社Do)ではない。①~⑥のなかで、①から⑤までは自社Do表現になっているのに、⑥だけがDo結果になってました(@_@)これが、なんかしっくりきてなかった元凶だったのかあ。そっか。。

 

ということで

 

Do結果は

一連のDoによってもたらされる結果状態(いわばBeニーズ)なので、全体のタイトルに追いやることにしました

「追いやる」というか、「昇華させた」という言い方なのかしらね??

 

空いた⑥のトピックセンテンスに

今度こそ「統合的KPIマネジメント」という言葉を使いたかったのですが、

 

「統合的KPIマネジメントを実践する」というDoは、目的語がツールになっていて、最も典型的かつ象徴的なダメダメ表現になってしまうので、「統合的KPIマネジメントを用いて」あるいは「統合的KPIマネジメントの考え方に基づき」というマクラ言葉にして、主文は「持続的経営資本増大の様子をストーリー・テリングする」にしてみましたヽ(^o^)丿

 

これにて

①から⑥に至る全編で

トピックセンテンスはすべて自社Doで揃えることができた!

 

細かいテニヲハは引き続き直していく必要がありますが、

 

うーむ、、

どうだろう・・・

全体像は、「全体感」から「全体観」に切り替わったような気がします。

 

ザクっと点数をつけるなら

ギリギリ「優」をつけてやってもええんちゃうかしら?つまり80点ね

 

とはいっても

納得できるレベルになるまで際限なく磨き込むのが、磨き込み職人なので、このさきもしばらくずっと取り掛かってるんだろうなとは思います。えへへ

投稿ボタンを押した後、あらためて下記の本文を読み返しました。おそらく、昨年の116QCSで私が一番言いたかったことは、これだったんだと思いました。

あのときは、本番開始直前ギリギリまで泡吹いていて、本番は肺機能が著しく不調で口いっぱいに小麦粉をつっこまれたような悲惨な状態で、講演全編を象徴する唯一無二のトピックセンテンスを定めきれていないまま、舞台が終わってしまいました。下記の本文こそが、一番言いたかったことだったんだろうなと、いまさらながら、ようやく認識した次第です。ということなら、なおさらこれをピラミッド構造の欄外に追いやることなんて到底できません。んー、、下記は、全体構造のトリを担う⑥なのかもしれないです。

 

------------

 

急に豆電球がビカビカ光り始めました。

「統合的KPIマネジメント」について、私が言いたいことは、こういう感じなんだと思います。

 

ひらめくままに

スマホのメモ帳にバシャバシャ打ち込んだだけなので、文章レベルは散々です。このあと、一連のくだりのヌケを埋めます。

 

↓↓↓

 

【第講】

タイトル「統合的KPIマネジメントに基づく、持続的価値創造のストーリー・テリング」


ここまでを振り返りましょう。


活動システム全体を俯瞰して
組織を挙げて強化すべき領域がゾーニングされました。そして、各ゾーンには、「(組織を挙げて)いかに、○○を、○○するか」というイシューが名付けられました。

では、
各イシューを掘り下げていきます。

そのイシューは、
どのような機能連携プロセスによって叶うか?
その機能連携プロセスにおいて、鍵を握る「キー行動」は何か?
この検討は、「どうすれば実現するか?」というHowの検討です。

思考の流れが逆方向の検討も併せて実施します。

その機能連携プロセスを実現すると、何が嬉しいのか?
その際、経営資本の観点から広いスコープで検討します。
この検討は、「それの何が嬉しいのか?」「それが実現したとして、だから何だというのか?」というSo whatの検討です。

以上、
イシューを軸に
「どうすれば叶うか(How)」と「それが叶うと何が嬉しいのか(So what)」という二つの思考を巡らせることによって、効果の連鎖構造的に表現することができます。

 

これが、統合的KPIマネジメントをもたらすのです。

次のような実際の場面を想像してみてください。

上長が部下に仕事の重要性を説く場面、

経営層がステークホルダーに中経を説明する場面、

そして、経営が組織内部に対して会社方針を示す場面。

ありとあらゆる場面で
これから講じようとしている施策の重要性を説く場面があります。

由々しき事態は、

そういう場面の多くが、課題やKPIやマテリアリティを箇条書きでただ並べているだけで、情報の受け手からみて、「それがどれほど決定的に重要なことなのか」という重要性を見い出せていないケースがままあることです。

ただ項目が並べれているだけ。
どれが、どう重要なのか、よくわからない。

そのような提示物に対して

達成することに使命感を燃やしたり、

事業の将来に大いなる期待を抱いたり、

持続的な企業価値向上に揺るぎない信頼を表明する人は、

はたしてどれだけいるのでしょうか?

効果の連鎖を因果構造ツリーとして描けていれば、どの箇所から議論が始まったとしても、その箇所の上位と下位を紐づけることによって、ストーリーテリングできるようになります。つまり、ツリー上の任意のどこから話を始めたとしても、当該箇所の因果を辿っていくことで、情報の受け手に全体像をストーリーで示すことができるようになります。

情報を受ける側は、

その箇所の有用性と実行可能性を

ストーリーテリングを通じて認識することができます。

さらに特筆すべき点は、
因果構造ツリーの上層に各種経営資本がプロットされていることです。

とりわけ、その最上位には財務資本が君臨していることでしょう。

 

これが意味することは、
企業が事業活動を通じて増大させた財務資本を、どのような非財務資本に投下しようとしているのか、という
増大した財務資本を内部留保する論拠です。

 

非財務資本への投下は

「費用」ではありません。

「投資」です。

すなわち、

持続的な財務資本増大に向けて

マネタイズシナリオを現実のものにするための活動システムを継続的に強靭化を図るべく、非財務資本への投資は欠かすことができないのです。

 

稼ぎ出した財務資本を

非財務資本に振り分けることの正当性。

この正当性を理に適った理屈で示すことができることは、

 

ステークホルダーから
企業の将来業績に対する信頼を獲得することに直結します。


企業価値の持続的向上は
イシューを軸にした効果の連鎖を因果構造化した「統合的KPIマネジメント」によって協力に推進することが可能になるのです。


以上のことをまとめます。

この全体構造が示していることは

・しかるべき財務目標に向かって

・その実現にどのような非財務資本が関わっているのか

・そのような各種経営資本の増大は、活動システムにおけるどのイシューが寄与するのか

・そのようなイシューの実現に向けて、それを支える機能連携プロセスでは、何ができていればいいのか

という

「成すべき効果の連鎖」が全体観を関係者全員で手にすることができるようになるのです。

 

かくして、

事業の将来業績に対する信頼を獲得することができる。

 

今日、

ステークホルダー概念はその範囲を拡大させています。

投資家、地域社会はもとより

顧客、従業員、パートナ企業など

持続的な企業価値向上に関わる利害関係者は多岐にわたります。

 

そのような大切な利害関係者を

短期志向の取引相手としてではなく

長期的展望をもって協創するパートナーとしてお迎えする。

 

そのための基盤として

「ステークホルダー・エンゲージメント」と高めることの重要性が声高に叫ばれています。

 

効果の連鎖に着目した「統合的KPIマネジメントの実践」、そして、その因果構造ツリーを用いたストーリー・テリングは、ステークホルダー・エンゲージメントの維持と向上に絶大な力を発揮します。

 

 

<抜けているパーツを文章に埋め込んでみたのですが、そうしましたら今度はあちこちにダブりが生じて、流れもなんだか澱んでしまいました(@_@)もうしばらくの間は、パーツを散発的に追加する作業を続けますが、それがひと段落ついたら、一連の文章をパーツにバラして、望地度ピラミッド構造を作り直そうと思います>

これはいつも注意していることなのですが

全体を組み立てる際に、局所的な箇所に迷い込まないようにしています。

 

ピラミッド構造というのは、演繹と帰納の2種類だけで組み上げるのですが、正確性を求めようとすると、まず間違いなく、局所的な細部詳細化に見舞われます(><) 


常々、「正確さと分かりやすさは、トレードオフ」と肝に銘じていますが、論理の構造を重視するあまり、正確性にひた走ってしまい、全体感を失うんです(←ちなみに、現時点は「全体観」ではありません。あくまでフワッとしたイメージレベルの「全体感」です

 

それなので、

ピラミッド構造づくりの初動時は

「全体を表すことをなにより優先」「細部の正確さはそっちのけ」を意図的に実践しています。さきほどまでの投稿はまさにそんな感じです。

 

んーー、

うーーん。


一つ前の投稿で、

①~⑤のうち、④の文章化を試みましたが、いざやってみると、良さげなパーツ類は複数あるものの、もともと④で打ち立てようとしていた「統合的KPIマネジメント」には至らず。。


「ピラミッド」と「文章」の間に

齟齬が生じました。

 

そこでスイッチを

「全体感重視」から「狙った領域の細部詳細化」に切り替えてみました。

 

そしたらば、こんな感じ

 

 

赤字が修正箇所です。

再検討の結果、枠で囲った「柱構造」は強化されたと思います。

 

強化されたことはよかったっちゃあよかったのですが、「統合的KPIマネジメント」が全体構造のなかに収まらなくってしまい、欄外にはみ出てしまいました(泣)

 

これ、

結構な肝入りなんです。


「大小さまざまなKPIを箇条書きで乱立させて、星取表評価やってる場合じゃないやろ!各種KPIを、財務目標と関連付けて、構造的にマネジメントせんかい!」は、是が非でも前面に出したいメッセージなので、それが欄外にはみだしてしまってガッカリしてます。とほほ

 

統合的KPIマネジメント

というキーワードは、取り下げたくない。引っ込めたくない。

 

さらに言うと、

改訂したとはいうものの、

⑤から⑥に至る繋がりは実のところ現時点では成り立っていないような気がします。感覚的には成り立つんですけど、いま手元にある材料だけでは、厳密には論理が飛んでしまうような気がする。

 

「統合的KPIマネジメント」と「経営資本政策」の二つは、しばらく考え続けないとケリがつかないような気がしてきました。

 

うーん、、

まだ冒険の旅は続きますな。。


あーー😩

残り時間のことを考えると

旅ばっかりやってる場合じゃないんだけどなあ、、はぁ。。

投稿した後に一連の内容を読み返してみたのですが、なんだかまるで「ピラミッド法を取り入れたコンテンツ開発講座」みたいな感じですね(^^;;


なるほどね、

ここまで創造過程を示したことは過去にありませんでしたが、こういう要領で書くと、ご一緒しているBMメンバーが中間発表や最終発表に臨む際の参考になるのかもしれませんね(^^)そうなったら嬉しいです


以下は、講座用に作成した内容ではありませんので、解説としては言葉足らずで雑です。雑ではありますけど、普段、私がパワポシートや原稿を作る時はまさにこういう要領です。もし、興味を持ってくださる方がいらっしゃいましたら、どこかのBM合宿の際、夕食後の飲み会のときに余興として「ピラミッド法(考える技術・書く技術)」を紹介しますね(^^)内容からして余興と呼ぶにはゴツすぎますけどね。あはは


詳細化

文章化

文章連結

 

1.「結果」と「成果」は別物

未達原因を
外部環境に求める傾向があります。

この点について
興味深い話があります。

【大谷翔平選手の談話】

このように
「結果の話」と「成果の話」は明確に区別して考えることが肝要です。

では
企業経営の場合、
成果としての対象は何でしょうか?
確実化すべき対象は何でしょうか?


2.確実化すべき対象は活動システム

品質とは、ニーズを満たす度合い。

価値はモノに具備されていると考えられていたGDLにおいて
[品質=モノのできばえ]で十分でした。

しかし、SDL時代の到来。
製品は価値を実現するための手段にすぎません。

「ドリルを売るな。穴を売れ」の文脈に即して換言すれば
着眼すべき出来ばえは
「モノのできばえ」ではなく
「顧客ジョブのできばえ」なのです。

ジョブ理論は
ジョブを中心に組織プロセスを統合することの重要性を説きます。

ジョブの出来ばえは「結果」ですが
ジョブをサポートする当方の組織プロセスは、コントロールすることができます。
つまり、「成果」とみなすことができます。

確実化すべき対象、
それは、活動システムなのです。


3.プロセスに落とし込む

モノの品質保証とコトの品質保証はまったく異なります。

モノの品質保証では
一連のモノづくりのプロセスに着目します。
そして、プロセス全体を「企画」「設計」「開発」「生産」など複数のサブプロセスに分けて
それぞれのサブプロセスごとに、QA体系を施します。

一連のモノづくりのプロセス全体を俯瞰して「品質保証体系図」と称している企業もありますが、
多くは、「企画体系図」「開発体系図」「生準体系図」など、サブプロセスごとにQA体系図を構築している企業が多い。

一方、
コトの品質保証はそれとは異なります。

モノの出来ばえは
同業種であるかぎり
似通ったものになります。

しかし、
コトの出来ばえの場合、
同業であっても、活動システムは異なる場合が多い。

顧客進歩プロセスをどう定めるか
そして、そのプロセスを支えるハード・ソフトをどういうラインナップで揃えるか

同業であっても
構想によって、活動システムは異なるのです。

その要領を考えてみましょう。


4.イシューごとに機能連携プロセスを構築する

モノの品質保証では
一連のモノづくりプロセスに着目し
いくつかのサブプロセスに分けて
サブプロセスの個々について組織プロセスを企画/実行/管理します。

一方、
コトの品質保証では
活動システムに着目し、
同システムを構成するイシューの個々について
組織プロセスを企画/実行/管理します。

どちらの図面も
表現形式そのものは「QA体系図」の要領です。
しかし、各QA体系図の目標は異なります。

モノの品質保証の場合、
QA体系図によって達成すべきは、品質・コスト・納期など経営要素の目標達成です。

一方、
コトの品質保証の場合
QA体系図によって達成すべきは、
そのQA体系図を誕生させたイシューの達成です。

コトの品質保証においてイシューは、
品質・コスト・納期など既存の経営要素に着眼している場合はありえます。
これらの経営要素に限った話ではありません。

コトの品質保証において
最も重要なことは、顧客進歩プロセスを高度実現すること、
そして、それによって手にするマネタイズシナリオを現実のものにすることです。
マネタイズシナリオを現実のものにすべく、
活動システムが構築されています、
活動システムを用いた検討では
「組織を挙げて取り組むべき重要課題」がイシューとして定められています。
イシューで扱っている内容は多岐にわたります。
QCDも重要ですが、QCDだけに縛られる話ではありません。

このことが
本講で紹介する方法論を
「経営要素別 機能連携管理(いわゆる「機能別管理」)とは呼ばずに
「戦略要素別 機能連携管理」と呼んでいる所以です。

では、
イシューをテコに
機能連携プロセスに落とし込む要領を考えてまいりましょう。

 

 

[追記]

と、ここまで来ましたが、この講のタイトルは「統合的KPIマネジメントの実践」なので、上述ではまだ事足りません。引き続き、再構成してまいります。まずは、J-BMのみなさんに右回りについてすこしでも話題紹介を先行させようとしました。

 

 

さきほどの続きです。

 

上図③の箇所を文章化してみます。

(まずは、ピラミッド構造に直接かかわるパーツだけです)

 

 

③ 各部門が自らの部門方針を考え抜くに相応しい「機能連携方針」を、打ち立てる

 

ご覧いただくとわかるとおり、

戦略要素レベルのプロセスは、特定部門の奮闘努力で実現するものではありません。

複数の部門が連携して初めて実現する全体像であることがわかります。

まさに、この点がミソです。

事業方針として示す項目ラインナップのなかに

特定部門が頑張ればなんとかなるものを含めることは賢明ではありません。

そのような項目は、各部門が自らの部門方針を打ち立てる際に登場すればよい話です。それを、事業方針として部門に示すことは、各部門が自ら考えて部門方針を定める自己決定機会を削ぎ、受け身・指示待ち、やらされ感の風土を助長します。組織の閉そく感を招きかねません。

 

事業方針として示すべきは、

各部門が、自らの頭で自らの部門方針を考えることに示唆に富んだ内容が望ましい。それは、「特定部門の奮闘努力でなり遂げられるものではなく、複数の部門が連携してはじめて実現する“協創テーマ”」であることが望ましいのです。

以後、

これを「機能連携方針」と呼ぶことにします。

機能連携方針を立てる

要領は以下の通りです。





[step1] ゾーニング

 

まず、

戦略要素レベルのプロセス全体を俯瞰して

同図において、強化すべき領域をゾーニングしてみましょう。

領域の数は

5つ程度にします。

領域の数に確固たる基準があるわけではないのですが、6つ以上になると、情報受け手は途端に全体像が掴みにくくなるようです。

 

このあとの検討を通じて

最終的な個数は増減する場合がありますが

基本的には[領域の数=事業方針の数]になります。

重点志向を徹底するためにも、「一つでも少ない数で、ビジネス全体を説明する」という気概で臨みましょう。

 

たとえて言うなら、

重回帰分析において、説明変数X1,X2,X3…Xnと、並べようと思ったらいくらでも並ぶ右辺をバッサリ削って、より少ない説明変数で、重回帰係数をマックスにするイメージです。

 

 

[Step2] イシュー立て

 

次に、

一つ一つの領域に

タイトルをつけます。

 

タイトルの書き方で

私が好んで用いている表現形式は

「いかに、・・・を、・・・するか」

という、第3文型の表現形式です。

 

ただし、

主語は意図的に削除します。

ここで主語を記載すれば、その機能を発揮する主体を指示していることになり、各部門の主体的自己決定機会を削ぐことになりかねません。

 

主語はあえて取り除き、

その代わりに、文章の頭に「いかに」という接頭語をつけて、「(組織を挙げて)いかに、何を、どうするか」という問いを立てるのです。そして、その問いを、関係各所に投げます。

 

投げられた各部門は、「自部門として、この問いにどう応えるべきか?」を考えます。その問いの答えが、部門方針になるのです。

 

さて、

これまで様々なケースを見てまいりましたが

打ち立てたイシューには

受け手の思考をドライブさせる卓越したケースが存在する一方で

受け手の思考を停止させる残念なケースも見受けられます。

 

後者の残念なケースの多くは

イシューがザックリ抽象表現になっていたり

ド正論すぎて「それはわかるが、それができなかったから、いま困っとんやないか!」と口答えしたくなるような内容だったりします。

 

そこで、

次の要領を通じて

イシューの解像度を高めることを試みます。

 

 

[Step3] イシューからみた現状把握

 

このステップは、

イシュー内容が「ド正論」の場合に特に有効です。

 

そのイシューについて

いま何ができていて、何ができていないのか。なぜ、できていないのか。

そのような現状把握と原因究明がなされていると、イシューの記述内容は格段に良好になります。

 

 

[Step4] 機能連携方針を立てる

 

前項の

イシューから見た現状把握と原因究明をふまえ

イシューの記述内容を必要に応じて加筆修正します。

ぼんやりした抽象論やド正論を、現状のふまえた地に足ついた記述に洗練化させるイメージです。

 

初期に設定したイシューが

もともと現状のふまえた地に足ついた記述内容になっていたなら、機能連携方針の記述内容を特に変更する必要はありません。同じ内容をコピペすればいい。

 

しかし実際は、

イシューから見た現状把握と原因究明を踏まえて

イシュー内容に加筆修正を施す場合がほとんどです。

 

 

[Step5] 戦略要素と管理点を設定する

 

TQM分野において

方針は「目標」と「方策」の二つから構成されます。

 

本書の文脈に即して換言すると

前者は、管理点(結果系KPI)に相当し、

後者は、そのような管理点(結果系KPI)を達成する上で、特に重要な経営資源(戦略要素)が相当します。

 

管理点は「その機能連携方針は、どのようなモノサシを用いれば、達成/未達の程度を評価することができるか?」という問いの答えです。そして、戦略要素は「数ある経営資源のなかでも、その管理点を達成する上で特に重要な経営資源は何か?」という問いの答えです。

 

ここで注意したいことは

機能連携方針の内容が頓珍漢だと

思うように管理点と戦略要素を定めることができないという点です。

 

KPIに置き換えられないような機能連携方針、

あるいは、特定の戦略要素を同定できない機能連携方針は、

いずれも、方針として相応しくありません。

 

KPIに置き換えられない内容だということは

期末評価において、達成/未達の程度を評価することができません。

それでは、PDCAになりません。

 

また、しかるべき戦略要素を同定できない内容だということは

KPIを達成するためのアプローチを組織に示すことができていないということを意味します。

統制が取れた組織行動を取ることが難しくなります。

 

「機能連携方針」と「管理点(結果系KPI)」と「戦略要素」は、相互に行き来して、三者間の関係をチューニングする必要があります。

 

以上の検討をまとめたものが

「イシュー連携管理」です。

 

この表を用いて

次講で述べる「統合的KPIマネジメント」を実践します。

 

 

<んー、、、なんかまだしっくりこない。。しばし、考えます>

 

 

上図②の箇所を

文章化してみます。

過不足ない文章は後ほど。まずは、ピラミッド構造に直接かかわるパーツだけです。

 

 

②ビジネス全体を俯瞰した価値創造の仕組みづくり

 

ここまでのところで

マネタイズシナリオに内在するリスクをハンドリングするために、UCチャレンジを用いて、組織を挙げて対応すべき行動を検討しました。

それらの行動は、相互に無関係ではありません。マネタイズシナリオの高度達成という共通の目的のもとで生まれた行動です。個々に独立ではなく、時間的な前後関係や成立上の因果関係があるはずです。

組織的対応行動を相互に関連づけて一枚図を描いてみましょう。
 

その図は、マネタイズシナリオに内在するリスクを組織的にハンドリングすることに着眼した「価値創造の仕組みの全体像」です。この検討はとても重要です。なぜなら、そうして描かれた一枚図は、部門によらず、みんなが力を合わせて叶えるべき「目指す姿」だからです。

最近の新しいリーダーシップ論の一つに

「セキュアベース・リーダーシップ」が挙げられます。

同理論のポイントは、「イノベーションは、安全軸と探索軸の二軸を両立することによってもたらされる」です。

 

このうち

後者の「探索軸」は、

構成員が果敢にリスクを取りにいく行動を指します。

 

この機能は、

「リーダー」と「部下」の関係のみに当てはまるものではありません。

「組織」と「個人」の関係にも当てはまります。

目指すべきは

探索機能を発揮するための拠り所を組織に示すこと。

 

その拠り所が

この一枚図なのです。

 

ビジネス全体を俯瞰した価値創造の仕組みの全体像、

それは、各部門および組織構成員各人が協働する「共通の目的」に相当します。

各部門および組織構成員各人が、自らの利害関心にひた走ることなく、共有された目的の実現に向けて協働する基盤としての役割を担うのです。

 

何屋規定、

顧客進歩プロセス、
マネタイズシナリオ、

など、これらも共通目的を構成するアイテムです。

 

しかし、
各部門が自らの一挙手一投足をあるべき姿を考えることに影響を及ぼす筆頭は、組織的対応行動を相互に関連づけた一枚図に勝るものはありません。なぜなら、この一枚図を叶えることが、マネタイズシナリオを現実のものにすることに直接的に寄与することだからです。

 

以後、

この一枚図のことを

「戦略要素レベルのプロセス(旧・活動システム)」と呼ぶことにします。

 

戦略要素レベルのプロセスを描けるようになることは、

マネタイズ・シナリオと同様、

事業創造人財に欠かすことができない資質要件です。

 

マネタイズシナリオは

事業構想 八の字の「左回り」を担う中核であり、

事業全体を俯瞰した筋の通った儲け話を組み立てる上で極めて重要です。

 

一方、

戦略要素レベルのプロセスは

事業構想 八の字の「右回り」の中核であり

当該事業に関わる関係各所を系統だてて指揮することに必要不可欠です。

 

「マネタイズシナリオ」と「戦略要素レベルのプロセス」

・・・事業創造人財が必ず具備しなければならないツートップと認識してください。

 

では、

戦略要素レベルのプロセスを用いて

組織をどのようにマネジメントしていくのか。

次講でみてまいりましょう。

 

今年は

是が非でも年内のうちに「事業構想 八の字」の右回りに突入したいと思ってます。

すべての班が同時に突入するというのはさすがに現実的ではないのでしょうけど、一つでも、二つでも、左回りを完了して右回りに移行する班が現れてくれればと願ってます。

 

理想的な移行時期は

今秋11月です。

 

右回りに備え、

今週は、昨年6月23日以降の非常に激しい動向を振り返り、右回りの全体像をどう刷新できるのかアレコレ考えていました。

いやぁー、この5日間で何枚のピラミッド構造を描いたかわかりません。頭からケムリが噴き出すほど「あーでもない」「こーでもない」とピラミッド構造を作りまくってました(@_@)

 

あまりに描きすぎたので

最後は描き方があまりに雑になってしまってますが

 

ようやくしっくりくるのが作れました

こんな感じです

 

上記①~⑤のうち

以前から存在していたのは「②活動システム」のみ。

それ以外はすべて昨年に誕生したものです。こうして振り返ると、昨年の創造性は、質と量ともに、とてつもなかったということなのかもしれません。相棒あんちゃんの存在がどんだけ大きかったか・・・あらためて感じます。

 

一緒にカブトムシを捕りに行ってくれて、ほんとありがとーヽ(^o^)丿

 

以下の内容、

当初は一つ前の投稿に続けて書いていたものなのですが、

 

一つの投稿のなかで

大きく異なるトピックが混在していると思い、別投稿にしてコピペすることにしました。

 

ーーーーーーーーーー

 

メンバーの一人が

気づきシートのなかで「いまやってるワークは、全体のどこなのかがわかればよかった」と言ってました。

 

説明が不足していてごめんなさい。

以下、補足します。

 

---

 

まず、

マクロ全体像は

本投稿冒頭の八の字です。

そして、しばらくの間は、左回りに特化します。

 

左回りの帰着点は

ほかならぬマネタイズシナリオです。

 

 

先日の第1回ワークセッションも

次回も、次々回も

常に、マネタイズシナリオがゴールです。

際限なく、アップデートを繰り返します。

 

ここまでよろしいですか?

 

次に、

進め方についてです。

 

ツールのすべてを

懇切丁寧に順序だてて使っていくことはしません。

それをやろうとすると、

ツールを正しく使用することそのものが目的化するからです。

 

先日の第1回WSにおいて

某班は、まさにその術中にハマりました。

まるで絵に描いたようなスッ転び方をしたと思います。

 

新製品アイデアをひねり出すためにDo展開を用いているというのに、Do展開表の最右列に既存の現行製品が出てましたね。こういうのを「本末転倒」というのです。

 

右回りに移行するまでの間、ゴールは不変です。

それは、マネタイズシナリオの持続的アップデートです。

 

アップデートするために、

さまざまなツールを繰り出します。

 

したがって、

ある班のワーク模様を見て、

マネタイズシナリオのアップデートに寄与しないと思われるツールは、登場しません。紹介しません。

 

逆の言い方をすると

なにか新しいツールを提示されたということは、

「これを用いて、マネタイズシナリオを更新せよ」ということです。

 

ここまでよろしいですか?

話を続けます。

 

ツールの繰り出し方は

プロジェクトメンバーのみなさんの「思考上の特質」によって異なります。

 

みなさんの場合、

GDL思考の色合いがとてつもなく強いので

「顧客Doと自社Do」を殊更強調して活用していますが

 

K-BMのように

もともと「自分たちが手掛けている商材は、生産財である」という基礎認識が備わっているケースでは、「顧客Doと自社Do」を殊更強調する必要性がありません。

 

このように、

企業によって異なる、プロジェクトメンバーの思考特性によって異なる、という言い方になりますが、

 

これまで18年間にわたるさまざまなケースを俯瞰すると

下図のような、活用するツールラインナップの漸進的増加がみられます。

この図をここで説明するのはたいへん厄介なので、詳しくは次回以降のワークセッションでご説明しますね。

 

という感じなのですが

「この検討は全体のどこの部分に相当する検討なのか」という迷子問題は、すこしは緩和されましたでしょうか?

 

 

 

標準的なパターンは上図のとおりなのですが

ご覧いただくとわかるとおり

先日のWS01が、いかに例外中の例外だったのか、わかると思います(^^)/