2020年6月24日更新

 

ASDの長男を持つ父親で、東京品川の高輪台で発達障害のお子さんとそのご家族のためのアイデス・クリニックと、児童発達支援・放課後デイサービス「キッズプレイスたかなわだい」を運営している医師でもあります。

 

現在自分が行なっている発達障害の児童へ統合的発達サポートシステムの紹介や、日常のことや、発達障害のお子さんを持つ親御さんたちに有益な情報の提供を行なっていく予定です。どうぞよろしくお願いします。

 

#発達障害への統合的発達サポートシステムその23:発達障害の検査③:知能検査 

 

心理発達検査には様々な種類があります。

今回は、知能検査を説明します。この検査も、発達検査と同様によくやられる検査であり、発達支援センター等で田中ビネー知能検査ⅤやWISC-Ⅳなどを受けたお子さんは多いのではないでしょうか。

 

知能検査は、知的側面の強み、弱みを調べる知能(認知機能)検査です。

2-3歳以降のお子さんを対象(成人用の検査もあり)に、言語や抽象能力を中心とした知的水準を調べるために用いられます。

全体的な知的能力だけでなく、それぞれ個別の能力の得意不得意(パラメーターの凹凸)を調べることができます。この能力の凸凹から発達障害の困りごとが発生することがあります。

 

この凸凹は自分の短所でもあり、長所もあるわけです。この知能検査を通して、自分の得意なところ不得意なところを知ることができますので、自分の弱点を補いつつ得意なところを伸ばすためには必須の検査です。

 

 

 

検査名

目的・特徴

対象年齢

所用時間

田中ビネー知能検査Ⅴ

言葉、操作、記憶、数量、推理、知覚などの問題から構成、各年齢級の問題の正答数により精神年齢や知能指数を算出。

(様々な判定に使われます。)

2歳〜成人

30分〜1時間

ウエスクラー式

WISC-Ⅳ

児童用、IQと4つの指標得点を算出。子供の知的発達の様相をより多面的の把握。(お子さんの得意なところと苦手なところを見つけます。)

5歳0ヶ月〜

16歳11ヶ月

1時間〜1時間30分

WAIS-Ⅳ

成人用、各7種類の言語性IQと動作性IQおよび全検査IQを測定。(成人向けのWISCです。)

16歳〜89歳

1時間〜1時間35分

K-ABC

子供の知的活動を、認知処理過程と知識・技能の習得度の両方面から分析。得意な認知処理のスタイルを生かした指導を導く。

2歳6ヶ月〜12歳11ヶ月

2時間〜3時間

KABC-Ⅲ

K-ABCの改訂版、認知機能と習得度の関連性をより詳細に評価、対象年齢も広い。

(勉強法のアドバイスに使っている施設もあるようです。)

2歳6ヶ月〜18歳11ヶ月

 

DN-CAS

全12の検査から構成。「プランニング」「注意」「同時処理」「継次処理」の4つの認知機能の側面から発達の様子を捉える。

5歳0ヶ月〜17歳11ヶ月

1時間〜1時間30分

 

それではまた次回。

 

参考文献

赤星恵子, 東京小児療育病院における 発達障害の理解、治療・支援 , 東京小児療育病院 (2015/6/10)

 

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クリニックが取材された本が出版されました。

発達障害に対して栄養療法などの治療を行なっている7人の医師のインタビューと、それに対して国立精神・神経医療研究センター病院の功刀浩先生がコメントされています。この手の本では、客観的視野に立った今までになかった本だと思います。

 

「発達障害 食事・栄養・キレーション療法をご存じですか?」

https://www.amazon.co.jp/発達障害-食事・栄養・キレーション療法をご存じですか-樋田-毅/dp/490497929X/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=カタカナ&dchild=1&keywords=発達障害+キレーション&qid=1586493248&sr=8-1

 

生化学的検査:尿中有機酸検査、尿中ペプチド検査、毛髪ミネラル検査、血液検査、その他

生化学的治療:食事療法、栄養療法、腸内環境整備、キレーション療法等

 

免責事項

当ブログにおいては、可能な限り正確な情報を掲載するように努めています。

しかし、新たな医療上の発見や診断分類の策定などによって、情報が古くなることもあります。そのため必ずしも正確性を保証するものではありません。

また、患者さん個人により状況は千差万別であり、安全性を保証するものではありません。

注意事項

発達障害の治療に関しての様々な情報がインターネットなどで散見されます。その中には、極端や食事療法や薬剤の使用等などもあります。現在、当院で行っている生化学的治療は、患者個人に合わせたサプリメントの調整や、環境調整やSST、PT等も含めた生活全体に対しての包括的な指導を行うことで、その治療効果を得ています。ですから、生化学的治療を行う場合は必ず専門家の指示に従ってください。

自己流での治療や、インターネットサイトなどの医療関係者以外が提供する治療を行った場合は、有害事象が発生する危険性もありますので注意が必要です。また、お子さんのことなどで疑問に思うことはかかりつけの医師にご相談ください。

治療研究や外来対応が多忙を極め、現在個別でのメッセンジャー等での質問対応は行っておりませんのでご了承ください。ただ今後、みなさまに有益な情報をHP等でお伝えしていく予定です。メルマガも平成31年3月から開始しておりこちらにも、情報提供を行っておりますのでどうぞよろしくお願いします。

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