2021年10月13日更新

ASDの長男を持つ父親で、東京品川の高輪台で発達障害のお子さんとそのご家族のためのアイデス・クリニックと、児童発達支援・放課後等デイサービス「キッズプレイスたかなわだい」を運営している医師でもあります。

 

現在自分が行なっている発達障害の児童へ統合的発達サポートシステムの紹介や、日常のことや、発達障害のお子さんを持つ親御さんたちに有益な情報の提供を行なっていく予定です。どうぞよろしくお願いします。

 

#映画の話その2#M I N A M A T A

ようやく緊急事態宣言が明けたので、MINAMATAというジョニー・デップ主演の水俣病をテーマにした映画を先日見に行ってきました。自分の専門はキレーションドクターでもあるので、海外の人がどのように水俣病を捉えているのかを知りたくて、勉強の意味も兼ねてこの映画を見ることにしました。

一応事実に基づいて作成した映画とありますが、映画であるので脚色やフィクションの部分もあることは念頭に置いてください。

 

映画のプロットは、ジョニー・デップが演じるユージン・スミスというLIFEなどのグラフ雑誌で撮影を行っていた伝説的な写真家が、水俣病の実態を世界へ伝えるために水俣へ住み込んで水俣病患者の写真を撮り水俣病の実態を全世界に広めたというお話です。ユージン・スミスが撮影した有名な写真「入浴する智子と母」の制作秘話という側面もあります。

 

1971年当時の水俣では、有機水銀を排泄していた工場の会社と地域住民との間で公害訴訟を行われておりました。水俣病の認定や補償、環境改善などが様々なことで地域住民と会社との交渉がされていました。その当時は、水俣病への認知度がまだ低く、公害訴訟は原告団(地域住民)は交渉的に不利な状況に追い込まれていました。

このままでは、会社の株主総会や公害訴訟で地域住民の要望が通らず、水俣病患者とその家族の生活や命が危ないと考えた地域住民達は、「水俣病の実態を全世界に知らせようそうすれば、会社も司法も無下にはできないだろう」と考えます。(作中ではここまで細かくは説明していませんが、このような状況をうまく作中で説明されていきます。)

 

そこで、以前LIFE誌で活躍していたユージン・スミスに白羽の矢が当たります。1970年代は、情報の伝搬スピードが遅くて日本国内ではまだユージンが第一線の写真家と考えられていましたが、当時の米国では自他ともに認めるロートルな写真家となっていました。LIFE誌の編集長とのやりとりや、酒とタバコが手放せないところからも良く分かります。とにかく、以前は有能で才能もあったけれども戦争などのPTSDなどから生活が荒んでしまっています。

 

そんな中、後にユージンの妻となる美波が演じるアイリーンがやってきます。当初は、富士フィルムの取材という口実で彼と接触した後に、ユージンに水俣の窮状を訴え彼に助けを求めます。最初は協力を断ったユージンでしたが、水俣病患者の写真をみて水俣行きを決意します。ここから、彼の再生が始まる物語とも言えますが、やっぱりジョニー・デップが主演なのか一筋縄ではいきません。作中のユージンはアルコール依存で手が震えながらも結局最後までお酒を手放すことはなく写真を撮り続けました。

 

個人的には、この美波の演技がとても気に入っています。才能や能力はあるけれどもむらっ気が強く自信を無くした人間を、有無を言わせない圧力で行動させるという感じがとても良いと思います。通訳のシーンも、英語のニュアンスと日本語のニュアンスを微妙に調整してコミュニケーションをスムーズしたりとかの細かなところも良い感じです。

 

ユージンとアイリーンは、水俣に住み込み現地や水俣病患者の写真を取り出します。1970年代の日本の風景やその当時の日本人が登場しますある一定以上の年齢の人にはとても懐かしい風景や人間が描かれています。日本のシーンで出てくる役者は錚々たるメンバーで、住民側の真田広之や浅野忠信、会社側では國村隼などが出てきています。面白いのは、海外のフィルムを通してみると、彼らの演技が単なる日本のドラマと違った感じになるのです。多分、音の使い方(マイクの集音が違うかもしれません)や顔のアップの撮影の仕方が日本の映画と違うところに起因するのではないかと感じます。これはDVDが出たら再見してみて検証しようと思います。

 

様々な妨害や、トラブルなどを地域住民の応援やアイリーンの有無を言わせない圧力を受けてユージンの写真撮影を完了させます。そして、その写真がLIFE誌に掲載されて、全世界に水俣病の実情が広まることになりました。その結果、公害訴訟も住民側の勝訴しHappy Endかと思いきや、映画の最後にまだ水俣病をはじめとした公害の問題は解決していないというメッセージで締めくくられています。

 

確かに、国内をはじめとして有害重金属汚染はまだ現在進行形の問題です。

自分の外来でも鉛や水銀などの有害重金属汚染が疑われる方が散見されて対処を行っています。今後も地道に臨床とデータの蓄積をしていこうと思いをあたらにさせてくれた映画でした。

 

それではまた次回

 

 

 

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クリニックが取材された本が出版されました。

発達障害に対して栄養療法などの治療を行なっている7人の医師のインタビューと、それに対して国立精神・神経医療研究センター病院の功刀浩先生がコメントされています。この手の本では、客観的視野に立った今までになかった本だと思います。

 

「発達障害 食事・栄養・キレーション療法をご存じですか?」

https://www.amazon.co.jp/発達障害-食事・栄養・キレーション療法をご存じですか-樋田-毅/dp/490497929X/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=カタカナ&dchild=1&keywords=発達障害+キレーション&qid=1586493248&sr=8-1

生化学的検査:尿中有機酸検査、尿中ペプチド検査、毛髪ミネラル検査、血液検査、その他

生化学的治療:食事療法、栄養療法、腸内環境整備、キレーション療法等

 

免責事項

当ブログにおいては、可能な限り正確な情報を掲載するように努めています。

しかし、新たな医療上の発見や診断分類の策定などによって、情報が古くなることもあります。そのため必ずしも正確性を保証するものではありません。

また、患者さん個人により状況は千差万別であり、安全性を保証するものではありません。

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発達障害の治療に関しての様々な情報がインターネットなどで散見されます。その中には、極端や食事療法や薬剤の使用等などもあります。現在、当院で行っている生化学的治療は、患者個人に合わせたサプリメントの調整や、環境調整やSST、PT等も含めた生活全体に対しての包括的な指導を行うことで、その治療効果を得ています。ですから、生化学的治療を行う場合は必ず専門家の指示に従ってください。

自己流での治療や、インターネットサイトなどの医療関係者以外が提供する治療を行った場合は、有害事象が発生する危険性もありますので注意が必要です。また、お子さんのことなどで疑問に思うことはかかりつけの医師にご相談ください。

治療研究や外来対応が多忙を極め、現在個別でのメッセンジャー等での質問対応は行っておりませんのでご了承ください。ただ今後、みなさまに有益な情報をHP等でお伝えしていく予定です。メルマガも平成31年3月から開始しておりこちらにも、情報提供を行っておりますのでどうぞよろしくお願いします。

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