長男の治療を通して、学んだことや感じたことを備忘録も兼ねて書いていきます。身内の経過を報告することは、その判断や記憶に大きなバイアスが入る危険性が高いので、医療者として研究者としてあまり良いことではないでしょうが、記録をしないと治療の内容が忘れ去られてしまうので、できるだけ誠実に記載していくつもりです。

 

#栄養素の話 その1 ビタミンD3の話

 

今回の栄養素の話はビタミンDの話です。ビタミンDは、以前は骨の成長に大切なビタミンと言われてきました。最近の研究では、骨以外にも免疫系や循環器系やメンタルヘルスなど様々な領域に関係していることが分かってきました。

今回は免疫系のお話をしようと思います。


ビタミンDと上気道感染症

 

ビタミンDがインフルエンザなどの上気道感染症の予防や症状の緩和に有用なことを皆さんご存知でしょうか?

ビタミンDは免疫系を調整する働きも持っており、その働きの中で、喉や気管支などの粘膜に作用して天然の抗インフルエンザ薬となるディエンシンというタンパク質の分泌を促します。気道の粘膜に分泌されたディエンシンは、インフルエンザウイルスなどの気道粘膜への感染を防ぎます。インフルエンザやそのほかの上気道感染症予防にビタミンDを積極的に補充することをお勧めします。

 

ビタミンDは上記以外にも様々な働きがありますが、のこりはまた別の機会にお話します。
 

ビタミンDの補給の仕方

 

ビタミンDは、とても有益な栄養素です。特に現代人は、ビタミンDが不足気味ですので、不足分を補給する必要があります。活性度の高さから補給するビタミンDはビタミンD3を選んでください。・

1、日光浴

ビタミンDは一日20分程度、日光に当たると皮膚で作られますので、出来るだけ午前中の日光を浴びるように、散歩などの外に出る習慣を作りましょう。しかし、長時間日光を浴びるのは、しみやしわなどの原因や角膜などへのダメージが蓄積しますので、浴びすぎには避けて下さい。また、現在の状況では日光浴のために、積極的な外出は避けた方が良いと思います。

 

2、食事から

ビタミンD3(動物由来)を多く含む食品を食べましょう。特に青魚はビタミンD3を多く含んでいますし、EPAやDHAなどの体に良いω3系不飽和脂肪酸も一緒に摂取できますのでお勧めです。


3、サプリメント

現代人は、どうしても日光を浴びることが少なく、食生活の影響もありビタミンDは不足しがちです。その為サプリメントを使用し、ビタミンD3の補充をすることをお勧めします。飲む量は、1日1000IU程度の摂取で良いと思います。ただ必要な栄養素に関しては個人差が大きいので、専門家に相談してか摂取した方が良いと思います。また脂溶性ビタミンですので摂りすぎると、副作用が発生する可能性がありますので、いくら体に良いと思っても撮りすぎには注意してください。

 

それではまた次回。

 

参考文献

1, Randomized trial of vitamin D supplementation to prevent seasonal 

influenza A in schoolchildren.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20219962

Am J Clin Nutr. 2010 May;91(5):1255-60. doi: 10.3945/ajcn.2009.29094. Epub 2010 Mar 10.

2, Vitamin D and airway infections:a European perspective

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4806418/

Armin Zittermann1*, Stefan Pilz2, Harald Hoffmann3 and Winfried M.rz4,5,6

 

アイデス・クリニックツイッター

https://twitter.com/jftrsSyuj4Ui4rk

アイデス・クリニックチャンネル

https://www.youtube.com/results?search_query=アイデス・クリニック

アイデス・クリニックメルマガ

https://w.bme.jp/bm/p/f/tf.php?id=idssclinic&task=regist

 

アイデス・クリニック

IDSS Clinic

IDSS: Integrative Developmental Support System

URL: https://idss-clinic.com

メルマガ:https://w.bme.jp/bm/p/f/tf.php?id=idssclinic&task=regist

 

先月クリニックが取材された本が出版されました。

発達障害に対して栄養療法などの治療を行なっている7人の医師のインタビューと、それに対して国立精神・神経医療研究センター病院の功刀浩先生がコメントされています。この手の本では、客観的視野に立った今までになかった本だと思います。

ご興味ある方は、一読することをお勧めします。

 

 

本の紹介動画です。ご興味ある方は見てご視聴ください。

https://www.youtube.com/watch?v=hKmAQLO8mTE&t=17s

 

 

生化学的検査:尿中有機酸検査、尿中ペプチド検査、毛髪ミネラル検査、血液検査、その他

生化学的治療:食事療法、栄養療法、腸内環境整備、キレーション療法等

 

免責事項

当ブログにおいては、可能な限り正確な情報を掲載するように努めています。

しかし、新たな医療上の発見や診断分類の策定などによって、情報が古くなることもあります。そのため必ずしも正確性を保証するものではありません。

また、患者さん個人により状況は千差万別であり、安全性を保証するものではありません。

注意事項

発達障害の治療に関しての様々な情報がインターネットなどで散見されます。その中には、極端や食事療法や薬剤の使用等などもあります。現在、当院で行っている生化学的治療は、患者個人に合わせたサプリメントの調整や、環境調整やSST、PT等も含めた生活全体に対しての包括的な指導を行うことで、その治療効果を得ています。ですから、生化学的治療を行う場合は必ず専門家の指示に従ってください。

自己流での治療や、インターネットサイトなどの医療関係者以外が提供する治療を行った場合は、有害事象が発生する危険性もありますので注意が必要です。また、お子さんのことなどで疑問に思うことはかかりつけの医師にご相談ください。

治療研究や外来対応が多忙を極め、現在個別でのメッセンジャー等での質問対応は行っておりませんのでご了承ください。ただ今後、みなさまに有益な情報をHP等でお伝えしていく予定です。メルマガも平成31年3月から開始しておりこちらにも、情報提供を行っておりますのでどうぞよろしくお願いします。

アイデス・クリニックHP:https://idss-clinic.com

クリニックメルマガhttps://w.bme.jp/bm/p/f/tf.php?id=idssclinic&task=regist