下山静香 さんというピアニストがいて,有名人ブログではなくたぶん一般人としてアメブロをやっていらっしゃる.彼女は第1回の仙台クラシックフェスティバルでモーツァルトピアノソナタ全曲演奏というとんでもないことをやってのけた方であるが,なにかの間違いで拙ブログを訪れて頂き,あろうことかありがたくもコメントを頂戴したことがある.翻訳家もやっていらっっしゃるようで,なかなか読ませる文章をお書きになる.

この方の今日のエントリーを見て,私は文字通り稲妻にうたれた.

朝からステーキを食す。塩・胡椒だけ、いや最後に醤油を数滴。

・・・旨い。旨すぎる。(思わず「・・十万石まんじゅう」と続けてしまった方は埼玉県人?)エネルギー充填、身体に血が巡り頭が活発に働き出すのがのが感じられる。やはり朝食は大事だ。そして「ステーキ」という素材が命のシンプルな肉料理を私が一番美味しく感じるのは、断然「朝」なのであった。

朝にステーキを食う,しかも最後に醤油をたらすという適切な調味をもって.文字通りクリーンヒットである.3度の飯ごとにケーキを食らうシンクロ選手より遙かに意外性に満ち,演奏前に酒を飲んでしまうミケランジェリより遙かに健康的で,狙撃前になぜか女を抱くゴルゴ13より遙かにエロティックである.いわゆる「よく食べる美女」というのは結構たくさんいて好感が持てるのであるが,ちょっとそういうレベルではない.これが昼ならたとえステーキに鰻丼をハシゴしたとしても驚かない.なんといっても朝である.お天道様が昇って最初に口にするのがステーキ...からかっているのではもちろんない.心底感動しているのである.誤解を恐れずに言うならば,惚れたと言っていい.

こんな形でアーチストを評価するのは初めてであり,ご当人も大変困惑するだろうが,あえて言う.
朝一番にステーキを食べるピアニストがすばらしい芸術家でないはずがない.
これは確信である.



というわけでCDオーダーしました.皆さんも買いましょう.
下山さん,ネタにしてすみませんでした(汗).


ファンダンゴ