スジアラのCebiche(セビチェ) | 海坊(インボウ)

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魚達との一期一会を紹介しています

昨日突いた、スジアラ。
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実は昨日、いつもと変わった事が起こった。

それは昼過ぎに突いた魚体に、夜になっても死後硬直が起きなかったこと。

突いた後の条件はいつもと同じ。

陸に上がった直後に氷水漬け。

冷却収縮すら起きなかった。

家に帰って冷蔵庫に入れるも、いつまで経っても起きない死後硬直。

あまりにも暴れて死ぬと起こらないとも言われるが、今回に限ってはほぼ暴れなった。

心配になり何度か冷蔵庫を開けて確認していると、硬直が始まったのは深夜12時過ぎだった。

これはもしや?

と思い本日解体すると、
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予想通り、貫通した銛は何と脊髄を見事に破断していた。

何となくは知っていたが改めてインターネット等で調べてみると、やはり神経〆には死後硬直を遅らせる効果があるようだ。

その化学的機序についての説明は見つからず、余計気になるところだが、これが一部で神経〆をする理由なのかと思い感心してしまった。

突いてその日もしくは次の日には食べる自分にとってはあまり必要のない行為だが、図らずも身を持って体得してしまった。

さて、今回のスジアラ、見た目通り、夏を越したばかりのせいか痩せていて、捌いてる途中に味見してみても「う~ん…」な味わいであった。

そこで思いついたのが、以前偶然目にした南米料理「セビチェ」という料理である。
マリネの一種で、ようはカルパッチョみたいなものであるが、これがまた日本人の口に合うらしい。

早速料理開始。
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まずは多目の塩と胡椒を切り身にまぶす。


別にみじん切りにしたセロリに鷹の爪を加えておいたものと混ぜ、カボスの汁と擦り下ろしニンニクで浸す。
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さらに千切りし、水切りした玉ねぎとコリアンダー(これが決め手?)を混ぜ冷蔵庫で数分間寝かす。
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以上、調理はいたって簡単で時短!

さてさて、いざ食味。
と今まで食べたことのないような味わいに

「うっ、美味すぎっ!!」
と一人絶叫しそうになりました。

使っている材料は至ってありふれたものなのに、
出来上がった味付けは予想以上スパイシーで「メキシカン」な味わいに思わず

「南米かっ!!」
と一人ツッコミまずにはいられませんでした。

つまり酒がよく進む感じ。
これ、本当におすすめです。

今日はその他、アラの煮付けもこしらえて
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それはそれはビールがよく進みました。