(口腔粘膜に血液は、目の粘膜(結膜)に血液暴露と同じに考え、針刺し事故と同じ流れ、)
傷や粘膜にも、大量の血液や長時間の暴露でないと感染はないとのこと

hbvは感染経路不明の感染が約40%←

性交渉(精液や膣分泌物に存在)が約55%
約6%がカミソリ、ピアス、針刺し、輸血、などの報告
[LASR Vol.27 p 217-218:2006年9月号]


hbvは一過性感染でも肝細胞の核内にcccDNAが
組み込まれ残る、
臨床上Hbs抗原陰性化しても、
実質キャリアと同様


(雑誌「内科」から引用)
HBVはHCVと異なりDNAウィルスで、宿主の肝細胞DNAによる組み込みで直接発癌に寄与することが可能
HBVの宿主ゲノムへの組み込みは、HBV関連肝細胞癌の約80%にみられ、
HBx遺伝子の組み込みが最多
宿主ゲノムへの組み込み部位は、TERTpromoter 領域が最も一般的で約20%にみられ、
MLL4、CONE1、SENP5、ROCK1、SOX2などの遺伝子への組み込みも確認されている
HBVの組み込みにより、HBV自体の複製はみられないが、
組み込まれた標的遺伝子の発現変化など、ゲノムの不安定性をもたらす
HCVは一本鎖RNAウィルスで、ヒト肝細胞の宿主DNAに組み込まれる報告はない
HCVが複製する蛋白質は、感染細胞内で、多彩な生理活性を呈し、肝発癌に関与
引用終わり

HBsAg陰性でも、感染性のあるHBVを微量産生し続ける

HBsAg陰性化持続しても発癌抑制は不確実
IFN+抗ウィルス剤でHBsAg陰性化し治癒、陰性が持続しても発癌がある
(HBVウィルスの細胞核内のDNA組み込みが、遺伝子不安定化や癌遺伝子挿入)

HBs抗原陰性者→例:リウマチ治療→不顕性感染のHBV再活性化、de novo肝炎→高率で劇症肝炎・重症肝炎に
なりやすい

(リウマチ治療の前に必ずHBsAg.sAb.cAb検査をする)

リウマチ以外に、潰瘍性大腸炎、血管炎、分子標的薬治療でも同様
治療前にHBc抗体、sAg,sAb検査必要
de novo肝炎


既往感染があってもHBs抗体も陰性化することがある
HBc抗体測定

Hbs抗原定量は定性よりも高感度
(偽陽性リスクも上がる)

s抗原とs抗体両方陽性はs抗原の変異
最初の野生株のs抗原の変異で、
s抗体による変異ウィルス抗原が排除されず変異抗原陽性と野生株抗体陽性になる
(検査結果上s抗原とs抗体両方陽性)


s抗原エピトープ部位の変異→s抗原陽性者でもHBsAg偽陰性結果になる


ワクチンアレルギー(酵母アレルギー等)可能性の場合はHBIGのみ(hbsのグロブリン製剤)投与
(遺伝子型が異なる(抗原エピトープ部位の立体構造の違い)へのワクチンの効果は不明
交差反応はあるが予防効果低い)

ヘプタバックスの遺伝子型はa(adw)
aワクチンは他の遺伝子型ウィルスの予防効果がある報告

[N Engl J Mes 2011 Jan 20;364(3):236-47]
全米献血者370万人の検査で、
s抗原陰性、c抗体陰性、hbv-DNA陽性症例を解析
9例のDNA陽性例のうち、6例はa型由来ワクチン接種既往
6例中5例は非A型のHBVに感染していた

ビームゲンはc(adr)

c型が多い日本で
a型HBVが増加している
外国人の増加の影響
c型HBVワクチンがa型HBVを予防しなかった可能性


a型が慢性化しやすい
J MedVirol 68: 522-528, 2002 Kobayashi M,et al.

a型が多い欧米は慢性化が多い
性交渉、同性間性交渉でa型が多い

母子間キャリアと輸血後肝炎は減少したが
散発型急性b型肝炎は1995年から増加傾向
厚生労働科学研究費補助金[肝炎等克服緊急対策研究事業(肝炎分野)](平成16年度),pp16-22


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ワクチン接種後、s抗体陽性後も、HBV感染がある

ワクチン接種後も、Vaccine induced eacape mutant(ワクチン接種による
中和抗体抵抗性ウィルス変異)の有無にかかわらず
感染が成立する報告がある

ワクチン接種によるウィルス変異 VEM
escape mutant
HBs 蛋白の抗原決定基の145番目グリシンからアルギニンの変異(G145R)

G145Rへも現行ワクチンは中和効果があり臨床的意味がない報告

血清から作成した多クローンの第一世代ワクチンと異なり
遺伝子工学で作成した単一の配列からなる現行のHBワクチンは
S領域のアミノ酸111番-156番のα-loop領域は頻回に変異
HBVウィルスの変異速度はヒトの10,000倍

核酸アナログ剤長期使用のHBVウィルス変異

(HIV治療も途中でウィルス量増加↑がみられると
ウィルス変異があったとして薬を変える)

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①2002年佐賀県の保育所で園児25人のhbv集団感染がある。
無症候持続感染の職員が原因の可能性があった
②2009年、祖父→孫→孫から父親への感染
祖父は2年前の健診でHBVキャリアであることを
指摘されていなかった
[国立感染症研究所 ファクトシート 2010 ]

③HBV持続感染者と診断されていない献血者の血液
20歳以上で0.02%-0.06%のHBs抗原陽性血液がある

④HBV急性肝炎の多くは無症状


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hbウィルスは尿、汗、唾液中にも存在する
(通常の成人では体液中の微量なウィルス量では感染しない
高用量や小児では、涙液からの感染報告あり)

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hbvは性行為感染症で、
HIVの患者さんは高率でb型肝炎陽性
(以前HIV患者さんはHBV陽性だった)

平成18年3月厚労省作成 b型肝炎について
によると
感染の可能性がある場合
陽性者の血液を傷のある手で触った場合

平成28年7月 b型肝炎について ウィルス肝炎研究財団作成によると
上記の傷のある手で触るはない、
陽性者のカミソリ、歯ブラシを使う

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感染追跡検査が陽性になる期間はわかっていない
ヒトで実験できないから。


チンパンジー実験は感染成立に必要な最小
ウィルス量で、増殖速度が遅いジェノタイプAで
hbs抗原は
80-100日で血中にs抗原が検出
hbv DNA は55-70日で検出


30日-180日後の幅で陽性化
(半年後に陽性化もある)

キメラマウス後HBVのことは画期的にわかってきたがまだわからないことが多い




ちなみにhbvウィルスの真の消毒方法もわかっていない

エンベロープありだが
環境中で長期間失活しない 数ヶ月以上
乾燥した血液が固い殻になりその中でウィルスは失活せず長期間生きる
血液が手についたら流水でよくもみこそぎ落とす
hbs抗原陰性者のHBV劇症肝炎発症がある




genotypeAは
欧米型(HBV/Ae; Europe & USAtype)
アジア・アフリカ型(HBV/Aa)
genotypeB
アジア型(HBV/Ba)、日本型(HBV/Bj)
genotype C
タイやベトナムなど東南アジアに多いHBV/Cs(Southeast type)
日本、韓国、中国の東アジアに多いHBV/Ce(East type)
genotype D
南ヨーロッパ、エジプト、インドなど、
Eは西アフリカ
F、Hは主に中南米
Gはフランス、ドイツ、北米など


escape mutant(エスケープ ミュータント:
ワクチン接種由来抵抗性ウィルス変異)
が優勢になったら
現在の一般のHBsAg検査は
検出できない
(偽陰性になる)

HBsAg検査はスクリーニングから廃止というかHBVのスクリーニング方法がなくなる




献血
個別NATは
日本赤十字社は2014年8月から導入
導入後は輸血後HBV感染が3年間で2例までに減少
(輸血情報 日本赤十字社 1804-159
http://www.jrc.or.jp/mr/relate/info/pdf/yuketsuj_1804_159c.pdf)

それ以前 2014年7月以前のNATでは
輸血後感染が年間2-3例発生していた

それ以前って つい最近

NATは1mLに100個ウィルスがあれば検出するのに

なぜHBVの輸血後感染が防ぎにくいのか
HBVの増殖速度が遅い
180日後にHBs抗原陽性になることあり


個別NATも全量検査ではないので
(献血する血液がなくなる)
残る血液に感染可能最小数のウィルス数がないといえない




HBs抗体 > 200mIU/mL以上あれば HBVに対する中和効果がありと考えられてる キメラマウス実験
(B型肝炎ウイルス抗体による感染防御効果の検証 ) (HBs 抗体のHBV感染防御能の検証)
日本赤十字社)

2012年8月まで
HBc抗体 低力価ならば
HBs抗体 <200 mIU/mL 未満でも 輸血血液に使用していた

2012 年8月からはHBc抗体 低力価でも
HBs抗体<200mIU/mLならば、輸血血液に使用しないことになる

HBc抗体価 低力価 かつ
HBs抗体>200mIU/mLならば
輸血血液に使用される

HBs抗体は>10mIU/mLで陽性

個別NAT検査があるのでHBVがあればそれで排除する?

感染性の高いHBV(少ない個数で肝細胞に感染できる)
は、
個別NAT検査に使用しなかった方の血漿中に存在しうる

輸血受血者は複数人数の献血者の血漿を受ける
(輸血は平均4人の献血者の血液、混ぜられる)

(濃厚赤血球パック中の血漿は少ないが、
輸血は急性で死ぬという時用
b型肝炎は慢性疾患なので、救命されたあと 対応できる)

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侵入するHBVを排除するのは、
血管内では、マクロファージ、リンパ球
HBVが肝臓にくると、クッパー細胞、
がいるので
クッパー細胞がHBVを喰い
HBVが肝細胞へ到着しない
肝細胞へ到着するHBVの数を減らす
マクロファージやクッパー細胞が減退すればHBVは
肝細胞へ到着する
HBVが肝細胞へ到着した時の感染性は高い
ので4歳未満では、体液曝露でも(唾液や涙など)感染する
3年前から定期接種

肝心のHBVワクチンが
現行ワクチンが本当の意味での中和抗体を
産生していない可能性


ワクチン接種由来抵抗性ウィルス変異や
その有無にかかわらず感染する報告

HBVの治療薬、IFNと核酸アナログ剤の 予後効果も不定

HBIG製剤5mL中HBs抗体(IgG)1,000IU/1回投与