今日、たまたまミスタードーナツの前を通ると、高校生らしき女の子二人組が、お店の入り口の貼り紙を見ながら、熱い議論を交わしていた。
どうやらお目当ては、今大ヒット中の新作「もっちゅりん」
彼女たちの会話が、あまりにもド正論すぎて、思わず立ち止まってしまった。
「うちら学生が買えるわけないじゃん。開店すぐの10時なんて、学校の授業中だし。
放課後何回も来たけど、いつも売り切れだしさ。
学生に売る気ないのかな…みたらし食べたいのに!」
すると、もう一人の子が頷きながら言います。
「わかるー!うちもママが発売初日に並んでくれたけど買えなかった。ママだってそんなに何回も行けないじゃん。
平日10時に朝イチで並んで買える人って、働いてない人とか。少なくともウチら、学生意外じゃん!
7月中旬でなくなるみたいだけど、買えないで終わる…悲しすぎ!」
彼女たちが指さしていたお店の貼り紙には、こう書かれていた。
「オープンと13時の2回販売。どちらも20組限定。一家族で4個まで」
なるほど、平日のお昼にわずか20組。
確かに、これは学生にはハードルが高い…。
というか、ほとんどの社会人にとっても、なかなか買えるチャンスはなさそうだ。
彼女たちの言う通り。ド正論。
我が家も、娘が「食べたい!」とずっと言っている。
学校の近くのミスドに放課後、何度か見に行っても、いつも「完売しました」の文字があるらしい。
うちの娘は「売り切れだからって、もっちゅりん以外を毎回、買ってたらおこづかいなくなるし。
並ぶ度に他のを買うお金なんかないじゃん。
放課後だからお腹すくけどさ。
私、次のディズニーコラボのやつも食べたいけど、これも期間限定なら逃すの確定!
学校サボってまで買う人、いないし。
高校生には売る気ないのよ。泣ける」
……確かに、新作以外は潤沢にドーナツが並んでいた。
この大ヒット、人気があるのは良いことだけれど、本当に食べたい人に届ける難しさを考えさせられる出来事だった。
戦略。と言われたらそれまでだけど。
買えない!となると買いたくなるのが人の心理。