地元湘南、藤沢だとクイ~ンズ、朝日町パラダイス(現F.A.P)江ノ島T&Gあたりがメインになってくる。ティンガリングは1~2度しか行ったことないし、歌ったこともない。狭いということくらいしか記憶にない。
モチロン他にも大小問わずBarや居酒屋、スナック、町内の祭りなどどこでも。
本当環境なんか整ってないところも含め色んなところで歌って来た。
その中でも18歳の頃、初めて行った藤沢のクインズでやっていたPartyに友達と2人で遊びに行った時に、気持ちのギアが一つ変わった。
クインズの入り口前の階段には、悪そうなお兄さんお姉さんが酒を飲みながら、タバコ吸いながらたまっていてる。
お!見た事ねー奴だな的な目で見られ、おっかなくて緊張しながらも勇気を出し、平然を装って中に入っていく。
入り口を開ける前からビンビンに音は漏れていて、俺にとっては新しいが古くなったドアを開けると、溢れて爆発するんじゃないかってくらいの爆音でその中に吸い込まれるようにフロアへ入っていった。
あまりなれてない僕ら2人はとりあえずビールをカウンターでゲットし
俺は初めてこんなにデカいスピーカーを目の当たりにした。
なんじゃこりゃ!!?
これがREGGAE独特の文化でもあるSOUND SYSTEM。
初めて体感する俺は下から舐めるように見上げた。
デカイ。。。 馬鹿デカイ!!! なんだこれ!!?
ビールに口をつけ、平然を装いながら思った。
まるでボディブローのようにズンズンとズ太いベースが腹に伝わる。。痛みなんかはない
むしろ気持ちいい
地元鎌倉の花火大会の名物、水中花火のような気持ち良さ
更には一番上のツイーターからシンガーの声が気持ちよくスコーンと抜けて最高に心地いい。
こんな”音”味わったことない。
あまりのヤバさにきっとニヤけていたに違いない。
ブースでは曲をかけながらしゃべってる、いっけん乱暴的だが愛のあるMCは大していないお客をブチ上げていた。それなのに、
「なつくんじゃねーよ!!」
衝撃的だった。
その時フロアにいたお客はせいぜい15~20人くらいだったと思うが本当にブチ上がっていた。
このMCこそ元MURDER ONE
後々ちゃんとLINKし、相当お世話にもなり、俺が体を壊した時に誰よりも早く手作りで募金箱を作って、町中の飲み屋に設置してくれた湘南のレジェンドである
SHINO-Bだったわけだ。
始めて入ったCLUBだし、どーやって楽しんでいいかもわからなかったから
中2階の席に座ってビールを飲みながら眺めていた。
すると一緒にいた友達が
「おい!あれ見てみ!!湘南の風のRED RICEだぜ!!」
バカデかい体で酒を片手にお姉ちゃん達と戯れていた
するとMCがRED RICEを呼び出しブースの上に上がったRED君は音にのせ歌いだし、会場をまためちゃくちゃ盛り上げた。
なんなんだこれは。
なんなんだREGGAEって。。。
一見むちゃくちゃに見えるけどめちゃくちゃカッコ良かった
この時に一つギアが変わった。
なんかよくわかんないけどカッコイイ!!!
REGGAEってヤバイ。
今は完全に楽しむ側のお客さんだが、楽しませる側になりたい!
って思った。
といってもREGGAEのレの字も知らないし、右も左もわからない。
ましてや、REGGAEの何をしたいのかはわからなかった。
ただ、あのむちゃくちゃだけどカッコイイ人達と一緒に、綺麗なお姉さんや悪そうなお兄さん達を盛り上げる側の人間になりたいと。
それからは、何か面白そうなパーティがある時はちょこちょこと前よりも顔出すようになっていた。
そんなある日
兄の同級生の友達のノブ君が結婚するということで、結婚パーティの2次会に俺も参加した。
大船のBARでDJブースを出して、爆音でみんな酔っ払いながらお祝いムードを楽しんでいた。
その時はKAI-SHINEが回し、かなりいい感じになって来たところで湘南乃風のHAN-KUNがマイクを握り出した。
兄とHAN-KUNが同級生で、ちょっとした知り合いというのもあって、前に何度か挨拶だけしたことがあった。
フロアにいたお客さんみんなとまるで会話をしてるようで、なおかつ絶妙なタイミングで音に乗せ祝い、歌い盛り上げる。
みんな盛り上がる。
みんな踊り出す。。
みんなが笑顔になっていく。。。
くらった。
これだ!!!と思った。
歌い手になりたいっ!!