『舵』 | あとりえ憧憬

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北のまちから発信します。
出逢いは偶然。偶然は必然。
「いきます! 花田聖子です」

カロスラジオロータリー「イキマス!花田聖子です」2011.3.30
本日の選曲 Nagabuchi Tsuyosi
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壱 人間
弐 明日
参 マリア
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四 Captain of the ship
伍 Hold your last chance
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六 家族

蛇足
船長はキャプテンである。
私はヨット(スナイプ艇)に乗っていたので、スキッパーという言い方が好きだ。
舵を握って艇を操縦する人間をスキッパー(ヘルムスマン)それ以外の人間をクルーと呼ぶ。
スキッパーとクルーの呼吸がピッタリと合わないとヨットはスムーズには走らない。
スキッパーは「艇長」クルーは「乗組員」
スキッパーの方が偉くて、艇における全ての決定権を持っているように思われているかもしれない。
クルーは、スキッパーの命令に従ってその手足のように働くというように。
しかし、二人の関係はそれほど単純なものではない。
レースを主として考えると、2マンディンギーでのスキッパーは、
「艇を速く走らせることに専念する」のが仕事。
そして、クルーはそれ以外の全てが仕事となる。
クルーは、セイリングの全体を見渡し、スキッパーに正確な情報を伝えるのがメインの仕事となる。
そのうえで、ヒールや前後のバランスにも気を配り、ジブセイルのトリムを完璧に行う。
情報とは、風、コース選択の目安、他艇の動き、安全の確認のこと。
最終的な判断をどちらがするかは、経験にもよるが、レースにおいてはクルーが決定する場合が多い。
スキッパーは、セーリングに集中し、クルーが司令官になるわけだ。
もちろん、スキッパーはメインセイルのトリムとティラー操作以外に何もしなくて良いということではなく、
クルーと呼吸を合わせ一緒に仕事をこなさなければ艇はうまく走ってくれない。
だから二人の間のコミュニケーションがしっかりしていることが重要になってくる。
セーリングボートでは、体格の良い体重70㎏以上のスキッパーはセールに受けた風を逃したがらず、
体力でヒールのバランスを取りたがる。
が、上手く風を逃しながら無理なく風に乗り滑るように走らせるセンスの良いスキッパーの方が、
タックも軽やかで負担なく、結果速いように感じた。
風、波と戦わず弄れることって大切なのでは。
海の怖さを知り海を敬意をもって愛する。
海で、艇・マスト・帆・人間がポツリと1つになって浮かぶ。