合気新道の描く未来に呼吸道があります。すべての生き物、物さえも、この星、地球も太陽も宇宙全体が呼吸を繰り返しております。それは単にガス交換システムということでなく、絶えず循環している陰陽の波であります。

さて、その門に至る前に、この父母から頂いた、さらに父母の父母、生命の繋がりの帰着点である今を紐解いてゆこう。


ひとつの形に定まらぬ心さえも、今というこの全てに表せる生命、それは60兆の細胞が一つの音楽として触れることのできる真実である。 神は厳然として身体に宿るものである。


この身体は呼吸によって形作られ、呼吸によって動作している。

3つの呼吸、1つは無意識に生命を維持活動させている呼吸。

もう一つは、様々な自己と他者との関わりに生じる喜怒哀楽によって変化する呼吸。

そして3つ目は意図して表される呼吸。

この3つの呼吸が融和し、調和して行く姿が美である。

美の創造は人間が神仏に通じる大道そのものである。


幸福、愛、平和、様々な言葉によって表現される人の至れる心の実証である。

あいまいな観念でも、何かを象徴とする価値でもなく、具体的に今ここにある命の実像がここにある。

呼吸である。

この人体は呼吸によって骨格、筋肉、循環組織が形作られている。その呼吸に矛盾なく動作し、さらに新たな呼吸による影響を描くことが自然なのである。


意図する呼吸は指先、言葉を正しく使うことで、意図そのものが感情を豊かにし、無意識の働きを意識へと結びつける。

言葉を正しく、仕草を美しく、指先に心を配る。武道の真髄はここにある。

礼は単なる形式にあらず、心の奥底に、魂という生命の旋律に到達する道案内なのだ。

正しい言葉、美しい仕草、その全ては呼吸の原理原則に即した動作と形を意識することによって見出せる。


大きな力を生み出すものは小さな先端を意識することによって生み出される。


手の平を開いて重たい物を持ち上げてみよう。

腕に大きな負担がかかり、曲げることが困難だ。

しかし、指先を静かに息を吸いながら曲げて行くと腕全体が呼吸と調和して大きな力を生み出す。

腕を曲げる筋肉を育てるなら、その逆をするとよい。

握り締めた指を息を吸いながら、もう一つの手で開いて行くのだ。


肩や腕、胸の筋肉を緩め伸ばし柔軟にするならば、息を吸いながら開いた指を一方の手で反らせるように伸ばしてゆくとよい。


呼吸と手足の指の連動で様々なストレッチや強化を行うことができる。

この事によって、呼吸本来の働きに矛盾することなく、骨格筋を強化、ストレッチする事ができ、血管、リンパの循環を自然の理に沿って修正強化を行う事ができるものである。


そうして修正強化される身体の構造に矛盾することのない動作が武道の技として現れる。

その技は単なる身体の動きだけではなく、感情と無意識を整えて意識を美に結ぶ。

幸福の具現化であり、生命の進化を表現するものである。







佐世保 温故知新の合気道 合気新道

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