ドラマ「僕とシッポと神楽坂」が終わりました。
恋というには儚くて
愛と呼ぶには深すぎる
そんなコオ先生のダムのような感情が溢れ出る場面がとても印象的な最終回でした。
今年の6月に相葉さんが僕とシッポと神楽坂のコオ先生を演じると発表された時に、コオ先生の人物像が優しいけれどちょっと頼りない?獣医師だったような記憶があります。
優しい、獣医師ということで、相葉さんにぴったりだ、イメージそのものだと言われていたけれど、実はちょっと複雑だったのです。
せっかく去年、貴族探偵でパブイメと真逆の役柄を演じて役柄の幅を広げたのに、またパブイメ通りの役柄かと。
それに、優しい人というのが、「気が弱くて自分の言いたいことを言えない」という、ちょっと消極的な優しさで捉えられることが多くて、それもちょっと不満でした。
ドラマが決まって原作本も読みましたが、原作のコオ先生は優しいけれど気が弱いわけでもないし、ちゃんと自己主張もする。
変に性格をいじらなくても、原作通りでいいのにと思っていたのです。
でも、実際に見たコオ先生は、最初こそはいきなり医院長となってしまい頼りないところもありましたが、シッポたちとその飼い主に対する態度や医師としての腕の良さなど見るに、コオ先生の優しさは今まで相葉さんが演じていた「気が弱い」がゆえの優しさではなく、まさに心がダムのような人ゆえの優しさなのだとわかりました。
コオ先生は弱くなんかない、むしろ誰よりも強く、そして優しかった。
そして、それはコオ先生を演じる相葉さんも同じことで。
ドラマ最終回前の「相葉マナブ」に広末さんが出演された時に、相葉さんはただの優しい人ではない。優しくいるためには強くないといけない。と力説して下さり、とても嬉しかったです。
強いからこその優しさ。
まさしくそれこそが、相葉さんとコオ先生の共通点でした。
コオ先生が相葉さんそのままではけしてなくて。
もちろん、優しいや仕事が出来るなど共通点は沢山あるけれど、やっぱり別人なんですよね、当たり前だけど。
うまく説明できないけれど、きっと二人の纏っている空気感がまるで違うからだと思うのです。
だからコオ先生が相葉さんそのままという感想には、いつもそうか?と思っていました。
共通点の多い役だというだけで、そのままと言われてしまうことに納得できなかったのです。
でも、最終回の相葉さんの演技を見て。
パブイメ通りとかそのままとか言われることに拘っている自分が恥ずかしくなりました。
相葉さんは見事にコオ先生の苦悩や悲しさを体現していた。
そこにコオ先生は確かに生きていた。
その演技で沢山の人の心を揺さぶった俳優相葉雅紀がそこに居た。
俳優相葉雅紀が相葉雅紀を超えた瞬間だと思った。
相葉さんは受けの演技がとても上手で。
僕坂でも、対する相手や場面によって自然とお芝居を変えていたりする。
セリフがなくても、視線一つ、表情一つで心の内を表現することに長けている。
そのスキルが、僕坂では今まで以上の活かされていたように思います。
…ドラマの感想の前置きが長くなってしまったので、一旦ここまで。