学校を出たばかりの新人シェフが、高級食材を料理するが、火加減や味付けの失敗をリカバリーしようとして、手を加えすぎて、ますますダメにしてしまったが、自分が悪いんじゃない、食材が悪いんだと開き直ったようなドラマ。
三毛猫に関しては、最初DVDを買うのを悩んでいたのですが、結果として買ってよかったと思います。
特典映像のメイキングを見ると、どれだけ相葉さんが真摯に義太郎に取り組み、また周りのスタッフ&キャストも一緒に盛り上げようとしてくれていたかがわかります。
それだけに、残念…としかいいようがないのです。
原作の短編を採録した「三毛猫ホームズの秋」という文庫本に、日テレの池田Pが解説を寄稿されています。
その中で、相葉さんの事務所に義太郎のキャラクターを「相葉に合わせて書いてくれたのか」と言われたほど、2人はシンクロしていたと述べています(企画書は原作のキャラのままだったらしい)。
私も、ドラマ化が発表されたのち、すぐさま本屋&図書館へ向かい原作本を手に取りました。
そして一読して、まさに相葉さんだと思いました。
女性恐怖症とか、血を見ると気絶するとこが似てるわけではなく、義太郎の持つ優しさ、人を信じる心、一見便りなさそうでいて実は芯の強さを感じるところでしょうか。
今までの正宗くんも溜くんも、ここまでのシンクロはなかったと思います。
義太郎だけでなく、晴美や栗原さんなど他のキャストさんも、うまくはまっていたと思います。
最初はどうかと思っていたオリジナルのひろ兄や、マツコでさえも、驚くほどのはまり具合でした。
キャストに関しては、近年稀にみるはまり具合ではなかったかと思います。
どんな原作のドラマ化でも、ジャニーズ主演というだけで否定する意見をよく見ますが、義太郎は少なかった気がします(まあ、私が目にしてないだけかもですが)。
第一話以降どうしてこうなった感が強くて、見返せなかった三毛猫ですが、メイキングを見て、ようやく見返す余裕が出てきました。
すると、それまでの主演作とは違って、相葉さんの表情がコロコロ変わるのが可愛いとか、いろんな感情が見えて得だなあなんて思えてきました。
キスシーンとか、鏡の中の暗い瞳の義太郎とか、手錠をかける場面とか、警察の制服とか。
次から次へといろんな義太郎がいて、石坂さんじゃないけど、あのトンデモ脚本でも、相葉さんは本当に義太郎になりきっていたんだなと感慨深い思いでした。
特に、ホームズとの場面はどちらも(猫&人型)良かった。
回を増すごとに、マツコが可愛く見えてきましたからね。
もちろん、シュシュに「にゃにゃにゃにゃにゃ」する義太郎は絶品です。
そして、可愛い義太郎を満喫して、来年からの卓巳先生に備えています。