さくさく読書日記-桃色トワイライト

三浦しをんさんの爆笑エッセイ。
ネットでのブログを見て、実は何よりもエッセイが面白いのではないかと思った私。
早速本屋さんで探してみたところ、けっこういろんなエッセイを出していらっしゃる・・・。
その中で、表紙の絵がかわいくて購入したこの本。
松苗あけみ・画です。なんだか豪華です。


初めて行った合コンで偽名を使い(合コンの仕組みがわからなかったらしい。)、
新撰組!!(連載当時の大河ドラマ)を、初対面の男性に向かって熱く語る・・・。
冒頭はこんな話から始まります。
三浦しをんさんて、かなりのオタクらしいのですが、特に、「ボーイズラブ系マンガ」が大好きだそう。
実家に本が置ききれなくなり(そのほとんどがBL系)、近所で一人暮らしを始めることにするのですが、
実家を”本宅”、一人暮らしをする家を”火宅”と称するところにしをんさんのセンスがうかがえます。
エッセイに登場する友人や家族もみんな個性的なキャラ炸裂で面白い!!
特に、弟くんはとてもいい味出してます。
クールで、しをんさんのことを「ブタさん」と呼び、若干上から目線な弟くん。
自慢は「ジョジョの奇妙な冒険」のセリフを一字一句間違えずに言えることだそうで・・・。


そして、しをんさんの妄想力のすごさにやられました。
私も妄想力についてはけっこう自信がありますが、しをんさんに関しては、
「師匠」とお呼びしたいほど。
例えば、イケメンたちを物陰から眺めるだけで満足する「物陰カフェ」についての記述は、
声を出して笑ってしまいました。
いやいや、こんなカフェあったら行くな、私・・・。
しをんさんの妄想はそれだけではとどまらず、「物陰カフェ」の店員たちには、
それぞれ役割も与えられていて、日替わりの寸劇仕立てのいざこざも発生するんです。
もはや、それはBL系・・・。
「私ははっきりいって、好みの男性と親しくなりたいなんて思わんよ。(中略)むしろ、美しい男たちの仲のいいさまを、そっと物陰から見守ることに喜びを覚えるんよ!」(本文より抜粋)
・・・ゆえに「物陰カフェ」。
でも、この気持ち、わかる!!目の保養も兼ねて物陰から見守るのがいいんだよね・・・なんて、
激しく同意している私・・・。
さらに、この「物陰カフェ」の休憩室に貼ってある標語は「ほのめかす」・・・。
ここまですべて妄想。すごい!!面白い!!
こんなことを喫茶店で10時間近くも話し込むしをんさんとその友たち。
楽しそう・・・こういう妄想って話しているうちにどんどん、無限に広がるんですよねー。

私のツボに入ったのは、「物陰カフェ」ですが、連載当時しをんさんがハマっていた、
オダギリジョーや、仮面ライダークウガ、さらには大河ドラマ新撰組!!などなど、
いろんな話題が妄想をまじえて描かれています。


この本、疲れてるときや、元気を出したいときに絶対効果的!!

早速、他のエッセイも読み漁ってみよう・・・。


さくさく読書日記-春情蛸の足


田辺聖子作品をいろいろ調べていて、まず気になったのがこの本。
食べ物と恋にまつわる短編集ということで、人一倍食い意地が張っている私は、
手に取らずにはいられませんでした。


8編のお話が収められているこの本。タイトルには全て「情」の字が使われています。
・春蛸の足(表題作)
・慕きつねうどん
・人すきやき譚
・お好み焼き無
・薄くじら
・たこやき多
・当世てっちり事
・味噌と同


どのお話も、語り手は、すべて大阪のおっちゃん。
みなさんそれぞれ、ある食べ物に人並みならぬこだわりがあり、さらに、つれあいとは、
食べ物の好みが合わなかったり、自分のこだわりをわかってくれなかったりという事情つき。
そんなこんなで、ふとしたことから食べ物の好みが同じ女性と出会い・・・という、
ちょっとオトナの恋のお話となってます。


どのお話も、それはもう食べ物の描写がおいしそうでおいしそうで・・・。
特に、私、くじらは世代的にもあまりなじみのない食べ物で、
何度かこのお話にも出てくる「オバケ」を食べたことがありますが、どうもなんとなく、
臭みが気になっていましたが、それでも、「ハリハリ鍋」はとても食べてみたくなりました。
あとは、すきやき!!
うちは大家族で、しかもごはんの時間はそれぞれまちまちで「家族全員で食卓を囲む」ということが
あまりなかったので、鍋ってあまり登場する機会がなく、すきやきなんてほとんど食べた記憶がないのですが、
東京に出てきて一人暮らしをするようになり、市販の割り下を使ってたまに作ったりしてみるものの、
なんかピンとこない。
関東風と関西風があるのも料理本を見て知ってはいますが、実際、関西風を食べたことって
ほぼないので、今度作ってみようと思いました。
肉を砂糖でまぶして火に通してからめる・・・っていう食べ方、すごくおいしそう!!


食べ物だけではなく、田辺さんの本だけあり、やはり大阪弁がとてもいい。
恋のはじめのワクワクと、大阪の食べ物のよさが大阪弁によってさらに磨きがかかってる感じ。
特に、「味噌と同情」に出て来る、煮物について、大阪では「煮る」ではなく、
「炊く」って言うんですね。
なんか、いいな、「炊く」って。
「煮る」だと、なんだか煮詰まって、色も茶色で濃い味付けの煮物が浮かびますが、
「炊く」って、ほんわかしていて、薄い色でだしの味が際立つ煮物が浮かぶからフシギです。


田辺聖子さん、何冊かまとめて購入してしまったので、まだまだこれから読む本に困らない状況。
すっかりハマってます。


さくさく読書日記-まほろ駅前多田便利軒

ずーっと気になってたこの本。直木賞受賞作です。

貸本屋さんで借りました。

瑛太さんと松田龍平さん主演で映画化されるらしいです。


東京都の南西部に位置するまほろ市の駅前にある便利屋、「多田便利軒」。

経営者の多田啓介、そして高校時代の同級生、行天春彦で切り盛りしている。

二人のもとへ舞い込んでくる仕事は、どこか奇妙できな臭いものが多い・・・。

そんな依頼に応じているうちに、さまざまな人間模様が見えていく。


あらすじ、うまく書けません・・・。

東京都の南西部に位置する「まほろ市」。

たぶん、町田市がモデルになってると思われます。

この町の駅前にある便利屋さんが舞台の物語。

便利屋さんに持ち込まれる案件を解決していきながら、さまざまな人間模様が

描かれています。

主人公は、経営者の多田啓介と、多田の高校時代の同級生・行天春彦。

二人はもともと仲がいいのかと思いきや、ある日、突然行天が多田便利軒に

転がり込んできて、多田の意思に反して、そのまま居ついてしまっています。

一応、「助手」として多田の仕事を手伝うことになりますが、

全然やる気はなく・・・。

そして、この二人、それぞれ重い過去を背負っている模様・・・。

その心の闇にも迫りつつ、多田便利軒に持ち込まれる奇妙な仕事を

淡々とこなしていく姿が描かれてます。

こういう便利屋さんが近くにいたら、私も何か仕事を依頼したいなー・・・と思ったり。


三浦しをんさんの本て、私は、「神去なあなあ日常」しか読んだことなかったのですが、

読みやすい文章で、あっという間に読めてしまいます。

この本のように、主人公にちょっぴり重い事情があっても、それを重く感じさせない、

とっても読みやすいです。

ちょっとハマってしまって、面白いと評判のエッセイも購入してしまいました。

さらに、この本のスピンアウトストーリーが収録された本も読了してるので、

感想はまたUPします。


余談ですが、どうしても、「まほろ駅前」を「まほろば駅前」と思い込んでしまってます・・・。

タイトル、長いですよねー。