インターネットの起源は、1969年にアメリカARPAネット(アーパネット)から始まったと言われており、それが1980年代のCSネットを経て、現在に至っています。
インターネットは、コンピュータ技術者・研究者たちのような一部の人々が情報共有を目的として始まったものです。初期の段階では、情報共有を行う研究者たちはお互い知り合いのような関係だったので、インターネットを介して悪いことをする人はいない状況でした。
その後、インターネットが次第に普及し、一般の利用者数が増加するにつれて、コンピュータウィルス、ボット、SPAMなどの問題が発生してきました。
一番わかり易い例がSPAMメールです。
そもそもメールの送信や中継を担うSMTPサーバには、基本的に認証機能がありません。認証機能がないというのは、言い換えればユーザがメールを送信するときにパスワードを求められない、ということです。性善説をもとに考えれば、悪い人はいないのだからメールを送信するときにパスワードをいちいち求める必要はないだろう、という考えです。
SPAMメール業者は、SMTPサーバに認証機能がないことを悪用して、ISPや企業のSMTPサーバを許可なく勝手に踏み台にして大量のSPAMを送信し続けました。
SPAM対策として、いまでこそ私企業や一部のプロバイダのSMTPサーバには、SMTP認証(ユーザがメールを送信するときにパスワードを求める機能)が実装されていますが、SMTP認証を実装していないサーバもまだまだたくさんあります。
結局、この手の問題って、コンピュータウィルスのように"対策を練る人"と"悪いことをする人"のイタチごっこで、エンドレスにずっと続くんですよね。