ご存じの通り、二玄社の「NAVI」が廃刊する。
バイク、自転車の「NAVI」も一緒に廃刊だそうだ。
雑誌を支えた世代が高齢化したためだろうか、
次々と往年の雑誌が廃刊していく。
サラリーマン向けオジサン雑誌も時間の問題だろう、たぶん。
専門誌も気づかないうちにずいぶん廃刊している。
世の中がどんどん豊かになっていって、次々と新しい遊びや文化、モノが
登場してきた時代には雑誌もおもしろかった。
テニス、スキー、サーフィン、ゴルフ、オートキャンプ。
貧しかった日本人がこういう西欧の遊びに初めてトライし、楽しんだ時代だった。
もうそういうムーヴメントを一通り経験した世代には、これ以上何があるというのだろうか。
いまさら雑誌を読んで、「アソコに新しい店ができた!」、「こんな新製品が出た!」と言って
大騒ぎするような時代ではない。
かつては、新車なんかが発売されると、男たちは仕事場や学校で話題にしたけれど、
いまどき新車が出たぐらいで誰も話題なんかにしない。
「NAVI」は好きな雑誌だったけど、ここ数年は買ってまで読んだ記憶がない。
雑誌を支えてきた世代には、これから豊かになっていく時代の予感など微塵もなく、
あるのは老いていく自分とこの先の時代に対する切実な不安しかない。
だから、「雑誌なんか読んでられっか!」という気分ではないか。たぶん。
消費はもういい、すべきことはせっせと蓄財・倹約、なのである。違ったら、ゴメン。