デトロイト・アーティストの代表と言えるBernie FuchsのイラストによるFORD EDSELの広告。
思慮を重ねたマーケティング活動をよりどころにFORD社の社運をかけて開発されたクルマだ。
しかし、結果は惨たるもので3年で姿を消し、FORD社の汚点とも言われるクルマになってしまった。
マーケティング史上に残る最大の失敗のケーススタディとさえ言われている。
でも、どうなんだろう。そもそもマーケティングが万能なのかどうかを見極める
ケーススタディだったのではなだろうか。
自動車ビジネスはそもそも博打の要素が強い。理詰めできちんとやったものが、
失敗した例など枚挙にいとまがない。それで、外資の傘下に入った企業などザラである。
やはり製造業というものは、作り手の情熱や確信がないとマーケティングだけでは
成功しないのかもしれない。このEDSEL、フロントデザイン以外はクルマ的に見ても実に凡庸。
でも決して悪いクルマではない。しかし、そういうクルマほど危ない。
やっぱ、「買わねぇヤツは買うんじゃねぇ」くらいの強引さがないとダメなんだろう。
さて、50年代末当時には失敗したクルマかもしれないが、
いま見ると悪くない。きっとオーヴァーマーケティングだったんじゃないか。
広告宣伝で度が過ぎた?
ちなみに、映画「アメリカングラフィティ」でリチャード・ドレイファスの妹役がEDSELに乗っていた。