
「もう一度、走る」・・・
ナイキのヴィンテージシリーズの広告だ。
この一連の製品は非常に良くできている。
「ナイロンコルテッツ」も「LD-1000」も本当に当時のまま、
と言っていいくらいちゃんと商品企画している。
こういう復刻品の場合、多くはバッタモンで失望させられる。
何にもわかっていない商品企画のスタッフが、ネタがないから
ヴィンテージの名を冠しては、適当に今あるパーツやラストで
都合のいいものを作り上げる。
復刻って、実は大変な作業のはず。
クラシック音楽を例に取ればよくわかる。
譜面があるのに、モーツアルトやベートーヴェンの再現には
さまざまな解釈あり、命を削るような再現性の技量が問われる。
復刻なんて企画のひとつ、なんて思ったら大間違い。
まず時代を知らなきゃダメ、素材をしらなきゃダメ。
そしてすべてのものには理由があるように、なぜ当時はそうしたかの理由を
理解していないとダメなのだ。
そういう意味で、ナイキのヴィンテージには拍手を送りたい。
なにしろ、広告もロゴもウェブ表現も、まるで当時の空気感を寸分違わず再現している。
かつて、75年頃、六本木にあった平凡出版の近所のビルにスニーカー屋さんがあった。
そこでは、ナイキの「コルテッツナイロン」、「ブルックス」、「アディダスカントリー」など
当時ではまず手に入らないランニングシューズを売っていた。
アメ横でコンバースが6千円の時代、そのお店で件のシューズが約1万8千円。
手に汗握って、買った思い出がある。
ところで、自分の人生もそろそろ「Re-RUN.」の時期を迎えつつある。
しばらく走っていないが、走れるだろうか心配だ。