今宵はAKB48劇場にて柏木由紀ソーシャルディスタンスソロ公演「寝て覚めたら29歳になっちゃいました!」がライヴ配信され、タイトル通りにゆきりんの誕生日当日に通常の生誕祭ではなくソロ公演の開催という、むしろこの状況下だからこそ実現した初めてのシチュのプレミア感にも惹かれ、AKBオンデマンドにてしかと生視聴させていただき~クラッカー

 

オープニングの「涙サプライズ!」「言い訳Maybe」「フライングゲット」3曲分だけはYouTubeでも生配信されたけど、やはりゆきりんソロの魅力の肝はコアな選曲でより発揮されるもので、その後の正統派アイドル性に軸を置いた上でのシリアスかつアダルトなパフォーマンスからダイナミズム溢れるAKB楽曲のソロバージョンへと至る中盤以降のセトリを堪能させられ、今回はAKBオンデマンドでの完全視聴を選択して正解だったわ。

一応は生誕祭、という性質を含みつつも純然たるソロ公演、そして貴重な単独ステージという部分でのゆきりんのAKB劇場公演として魅力と刺激に満ちたセトリになっていて、白眉はソロコンでも披露される度に最強版、究極版へと進化を辿る印象の「Green Flash」が正調ソロバージョンという意外と珍しい聴かせてもらえた場面。あと、メッセージソングとして公開されたばかりの新曲「離れていても」の柏木由紀ソロバージョンも披露され、こちらもオリジナルとはまた違った柔らかさと憂いを有した表現が沁みて新鮮で、高音の仄かな色気と優しさが印象に残る、ゆきりんのアイドル歌唱力の魅力を表しているようで今後も披露される機会に恵まれる事を望みたくなるシーンだったなぁ…

 

ただ、実は今回のステージにて最もグッときてしまったのは、まぁおそらくは本人的に特別な深い意味を持って臨んだわけはなかったと思うんだけれども、自身で選んだという衣装が「11月のアンクレット」の時のもので、まゆゆの引退から一か月経って迎えた自身のバースデーソロ公演というシチュエーションにおいて、渡辺麻友AKB卒業記念ラストセンター曲の衣装を纏ってステージに立つ柏木由紀、という光景にはたとえ観る側の勝手な思い入れだとしても何かを感じ取って思い馳せたくなるものでしょあせる

 

とにかくも充実の1時間ちょっとの公演、他のメンバーも出演せずバックバンドも存在しない、そして客席も反応も無いステージというのはファンの空気や共演者との相乗効果でパフォーマンスの質と魅力を高めてゆくゆきりんのようなタイプのアイドルにとっては難しい公演だったような気もするけど、ラジオで培われたソロトークの力量も含めて本来あり得ない風景の中にある劇場公演の空間を見事に掌握し、その目に映らなくとも意識の中にファンの存在を置いてカメラの向こうに百戦錬磨アイドルの魅力と心意気を届けてみせたゆきりんのソロ公演は、ソコロンサートとも通常のAKBチーム公演とも違った独自の価値と挑戦を感じさせられて、あ~もう握手会で感想を伝えられないのが今さらながらもどかしくもあるし~