4月も半ばを過ぎた頃、ふと思いついて伸一に尋ねました。
「今年はトレセンの選考会、なかったの?」
「あったよ」
こともなげに伸一が答えます。
「受けたのか?」
なんとなく答えは想像できますが、とりあえず訊いてみます。
「受けないよ」
「みんな受けなかったのか」
「ううん、○○君や○○君、それに○○君は受けたんじゃないの」
「誰が受かったの?」
「知らなーい」
伸一はもう、トレセンにはまるっきり興味がないようです、というか、トレセンのことに触れることが嫌なようです。
それには色々と訳があるようです。(話そうとしないので、私にはよくわかりませんが)
嫌なこともあったようです。
伸一はトレセンを始め、部活以外でサッカーをする機会も幾つかあるですが、今年はその全てに参加するのをやめました。
「部活一筋にがんばる」
伸一は大して気にした風でもなく言っていますが、やはり身体能力に加え、体の成長のハンデもあるので、今が伸一にとって、一番厳しいときではないかと思います。
伸一もそれをよくわかっているのでしょう。
とりあえず部活だけでもいいので、一生懸命続けていってほしいです。