耳元で囁くように歌うボッサ | どしゅこいの大嘘吐き日記
女は還暦目前ともなると トイレも近くなりますので
飛行機はいつも 通路側の座席を お願いする様にしています。
今回の旅では 行きは お隣が空席で
帰りは 若くてお綺麗な外国人女性が座られました。
『袖振り合いも他生の縁』とは申しますが、
見知らぬお隣との 微妙な距離感って 難しいですよねぇ。
疲れているのに 隣の人から話かけられるのも迷惑な事ですし、
あんまり素っ気無さ過ぎるのも 何だか悲しいし、
・・・などと 思っています。
最初に私が席についていて 
後からやってきた彼女が 席に座る時に、 
お互い笑顔で『 ハァ-イ!』っとは言い合ったものの
それ以降は 暫くは何も話さなかったのですが・・・、
 
 
機内食の茶そばを 彼女が そばつゆもかけないで 
イキナリ!むしゃむしゃ食べだしたので
『Oh!そりゃないぜぃ ベイベー!
 パンの下に隠れて置いてある そばつゆの袋を開けて 
 茶そばにかけて召し上がれ♪』っと 教えて差し上げました。
 
お蕎麦を食べるのは 生まれて初めてだったそうで
「 そばつゆを付けたら 美味しくなったわ♪」っと 喜んで下さいました。
 
それがきっかけで 彼女とお話をするようになったのですが、
ブラジル人の彼女は お友達と3人で 
韓国経由で 日本に16日間滞在するそうで
日本旅行を とっても楽しみにしている様子でした。
 
私が 「ブラジル音楽が 大好きなのよぉぉおおお~」っと言うと
「ブラジルのどんなアーティストが好きなの?」っと訊かれたので
色々な音楽家の名前を 次々に言ってみたのですが、
彼女よりも私の方が ブラジル音楽に詳しかったみたいで(笑)
Tom Jobim くらいしか 彼女には通じませんでした。
 
「私は 日本の超マイナーなシンガーなのよ」っと言いながら
彼女の耳元で 原語でDesafinadoを チラっと
囁くように歌って差し上げたら、とっても喜んで下さいました。