<2021年11月23日>
青森県むつ市で「旧斗南藩=旧会津藩」の痕跡を訪ね、
「旧斗南藩墳墓の地」へやって来ました。
長靴に履き替えて杉の落ち葉でグチョグチョになった階段を登り、
小さな丘の上へ来ると、そこに墓石が並んでいます。
奥まで行って振り返ります。
ここにも杉の葉がぎっしり落ちていました。
左右に並ぶ旧斗南藩士たちの墓。
戊辰戦争に敗れ、朝敵の汚名を着せられて、本州最北の地へ
流され、無念の日々を送ったであろう藩士たちが眠っています。
ひと回りして降りて来ようとしたとき、駐車場にもう一台の車が停まり、
つい先ほど「斗南が丘市街地跡」ですれ違いになった若い女性二人が降りて来ました。
私と全く同じルートを「追いかけて来る女性達」です。
思わず「足もとがかなり悪いですよ」と声を掛け、
「さっきも見かけましたが、斗南藩を追っているんですか?」と尋ねました。
すると・・・、
「新選組のアニメで、斎藤某が好きになって、その痕跡を訪ねています」とのこと。
「そういうことですか。私は会津と斗南の関係に興味があって来ました」
と返すと、二人はスニーカーのまま、ズブズブの階段を上がって行きました。
この日私が訪ねた「斗南藩の痕跡」は、円通寺・徳玄寺~
上陸の地~柴五郎居住跡~斗南藩史跡地~旧斗南藩士の墓、
というルートでした。
もしかすると、「追いかけてきた女性達」もこれと同じルートを、
私と同じように訪ね歩いていたのかも知れません。
片や戊辰戦争の歴史、片やアニメと動機は別ですが、
重なり合うことに不思議さを感じました。