<2021年3月29日>
福島県会津若松市の散策で訪れた「阿弥陀寺」。
戊辰戦争で散った「会津東軍墓地」という別名もありました。
境内の奥から後ろを振り返ると、鐘楼の向こうにパチンコ屋が見えます。
立派な解説板が立っている古びた墓がありました。
会津藩最強の武芸者「黒河内伝五郎」の墓です。
神夢想無学流居合術の指南役となって会津藩士の指導にあたった人物。
居合術以外に、稲上心妙流柔術、白井流手棒手裏剣術、穴沢流の薙刀術
など武芸全般にわたる達人として聞こえていたとのこと。
とくに手裏剣と吹き針の術は古今に例のない程の名人であったそうです。
一方で和歌もたしなみ、文武両道の達人だったようです。
たぶんこの古びた墓がそれかと思われます。
墓碑銘も読めないほどでした。
境内の片隅には、墓の上部だけが集められた場所もあり、
もしかするとこれらが「会津東軍」の武士たちのものかと思うと、
今でも凄惨な戊辰戦争の空気が流れて来るようでした。
境内を横切って、横の出入り口の方から抜けて行きました。
そのあたりは、綺麗なカラー舗装が施された街並みになっています。