<2月25日>
青森県中泊町の飛び地になる小泊地区。
お昼を「味仙」のボリュームたっぷりの「味噌カツ定食」で済ませたあと、
「中泊町高齢者生活福祉センター」へ。
次に海岸にある「基幹集落センター」へ。
頭の「中泊町」の部分だけが色が違うのは、前は「小泊村」だったから。
鉄筋の立派な施設で、かつては集落の集会場やイベント会場として
賑わったであろうことが想像できます。
今はもう半ば廃墟に近づきつつある状態。
中に入って、「開かずのドア」のような部屋へ入ると、
ロープの結び方を紹介した大きなパネルが、埃をかぶっていました。
にぎりつな、かざり、ひきづな、くくり、いかり、もやえ、こしかけ・・・、
最後に「結び」がつく、いずれも漁師たちが駆使した結び方です。
「八つ目マート」「ふたえ接ぎ」「三ったが結び」「まき結び」「ねじ結び」。
随分前に東日本大震災の復興支援で岩手県宮古市を訪れ、
被災した方の話を聞く機会がありました。
宮古市の閉伊川の河口近くに自宅があった方で、
津波に襲われたときに屋根の上に上がって助かったという話の中で、
おじいさんだけは屋根に上げるのが間に合わずに津波にのまれ、
後で発見されたときに、決してほどけない結び方で自らを柱にくくり付け、
波に持って行かれないようにした状態で絶命していた、とのこと。
元漁師だった男の最期の姿を、綱の「結び方」と共に想い出しました。
この日は「小泊地区」から「中泊地区」へ移動。
どちらも今では「中泊町」ですが、飛び地なので
これだけ離れています。
この日の宿は、中泊町にある「福助」でした。