「人口学」なる学問があることを、この本で初めて知りました。
欧米では古くから存在していて、学問の一領域を占めて来ましたが
日本では経済学や統計学の亜流のような扱われ方だったようです。
序 章 人口問題~急増から急減へ
第1章 人口学の基礎
第2章 生命表とその応用
第3章 少子化をめぐる人口学
第4章 人口転換~「多産多死」から「少産少死」へ
第5章 生殖率と出生率~生物的・行動的「近接要因」
第6章 結婚の人口学~非婚・晩婚という日本的危機
第7章 出生率低下と戦後社会~五つの社会経済的理論
第8章 出生率の予測~可能性と限界
第9章 将来の人口推計~未来をよむ人口学
終 章 人口減少社会は喜ばしいか
という章立てで「人口問題の俗説」を正してくれます。
少子化と高齢化は全く別物なのに、
たいてい「少子高齢化」と一体として使われることに違和感がありました。
そんな違和感も理論的に説明してくれています。
ただ巻末には「人口変動方程式」とか「生命表関数」まで紹介されていて
こうなると文系の私にはお手上げでした。
【2020年1月11日 読了】