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<2017年9月22日>

 青森県鯵ヶ沢町の街歩き。

 JR鰺ヶ沢駅前にある 「 若松靴店 」 で、武者絵の彫り込まれたオリジナルの下駄を見つけて驚いていたら、

それでは済みませんでした。

 店主の方が 「 こんなのもあるよ!」 と奥の棚から持ち出して来た箱を開けると、塗物の下駄です。

 しかもこの地の伝統工芸品 「 津軽塗 」

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 「 ほかにもあるよ!」 と別の種類が出て来ました。

 これには同行していた地元の方が反応し、「 これって、七々子塗じゃないですか?」

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 「 男物もあるよ!」

 「 七々子塗 」 は津軽塗の技法のひとつだそうで、魚卵に似た細かい丸い模様が特徴とのこと。

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 さらにもう一組出て来ました。まだありそうです。

 「 七々子塗 」 は、この技法を持っていた人が亡くなり、もはや幻のような貴重品とのこと。それが、ここの店に

いくつも保管されていたから驚きです。

 ただ、ここの店主はあまり売り物とは考えていないようでした。

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 店主のこだわりは、まだ続きました。

 雪駄は一見普通の雪駄に見えますが、ここの店では単に穴を開けて鼻緒を通したのではなく、雪駄の生地に

丁寧に鼻緒を編み込んで行く技術を持っているとのこと。ガッチリと一体感のある丈夫な雪駄になるそうです。

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 下駄、雪駄に限らず、「 膝にやさしい靴 」「 滑りにくい靴 」 など他の商品にも仕入にあたってのこだわりや

気配りがありました。

 田舎町の駅前にある古びた靴屋は、奥まで入り込んで行くと底なしと思えるくらいのこだわりがあることを

発見することができました。