
<2017年8月28日>
新島々を出発したバスは、いくつかのトンネルを抜けて、急勾配の山道を走り続けました。
出発してから1時間ほどで見えて来たのは、「 大正池 」 の下流部分です。

そして私たち夫婦が下車したのは 「 上高地帝国ホテル前 」。

マップで見ると、終点の 「 上高地バスターミナル 」 のひとつ手前のバス停になります。

トランクを引っ張りながら坂道を下って行くと、ホテルの前景が見えて来ました。
この姿が、このときの旅の目的のとなった 「 二つの願い 」 のうちの 「 二つめ 」 でした。

バックに穂高連峰を背負った赤い屋根のロッジ風リゾートホテル。

35年前の秋、私たち夫婦は新婚旅行でここを訪れました。
結婚式を終え、翌日から旅立ったハネムーンの一番の目的地がここ上高地。泊まったホテルがここの
「 帝国ホテル 」 でした。

当時は奮発してここに2泊。素晴らしいシチュエーションとサービスで、至福の時間を過ごすことができました。
そのとき妻と約束したのが・・・「 またいつか、来る機会を作って、ここへ二人で来よう!」 ということでした。
35年という長い月日を経て、どうにか子育てを終え、まさかの私は早期退職して別の仕事に就き、お互い
年は取りましたが、その願いを叶えることができました。

フロントに荷物を預けて、散策を始めました。
まずはホテルの裏側のルートへ。

藪の中を進んで行けば、梓川に出ます。
35年前に徹底的に歩き廻った上高地。その基本形は変わっていませんので、道に迷うことはありません。
「 二つの願い 」。
一つ目は 「 小澤征爾さんの指揮をナマで観ること 」 でしたが、「 二つめの願い 」 は夫婦二人きりで上高地
を再び訪れて 「 上高地帝国ホテル 」 に泊まり、想い出の上高地を巡ることでした。