
<8月28日>
秋田県北秋田郡上小阿仁村で開催されていた 「 KAMIKOANI プロジェクト秋田 2014 」 八木沢会場。
森香織さんの作品 「 ミクロコスモス 」 の脇の畦道を奥へ進んで行くと、右側に 「 はさがけ 」 が立ち並んで
います。この地方独特の、刈り取った稲を天日干しする道具。
その先に作品が見えて来ます。

長沢桂一さんの、インスタレーション作品 「 八木沢2012 」。2年前に制作されたものです。
【「 多くの人たちと一緒に作品制作を行いたい 」「 八木沢の自然そのものを作品にしたい 」 という二つの
テーマで創られたもの。】

タテ糸に白色、ヨコ糸に赤や青などの色を用いたフレーム織 ( ポリプロピレン ) です。

フレーム織の間から、八木沢集落の風景が見えます。

カラフルなフレーム織は全部で92枚。
山の緑、木々の緑、田んぼの緑がフレーム織と交互に見える姿で 「 ゆっくり時を刻み変化する八木沢の姿 」
を表現しています。

「 八木沢2012 」 と並んで 「 はさがけ 」、遥か向こうには阿部乳房さんの作品 「 冬山 」 が見えました。

「 はさがけ 」 を挟んで、左側に 「 マュシュハウス 」、右側に 「 冬山 」。
阿部乳房さんの二つの作品が静かに対峙しているようでした。

来た道を戻ります。
森香織さんの 「 ミクロコスモス 」 を裏側から見ながら、集落の道をさらに進んで行きました。

「 はさがけ 」 の残骸です。
使われなくなった木製の 「 はさがけ 」 が、山積みされていました。形あるもの、木製の道具は、いずれ朽ち
果てて土に還って行きます。
長い長い時間が、一瞬、止まったような光景でした。