
<3月31日>
台湾南部、台南市の民族路二段通りにある 「 赤崁樓 ( ツーカンロウ )」。
敷地内を順路に従って、反時計回りに歩いて行くと、「 鯉密度 」 が異常に高い細長い池があります。背の低い
植栽越しの流れの反対側には大きな石碑が等間隔で並んでいました。

それらの石碑を、歯を食いしばって支えているのが 「 カメ 」 さんたち。
正式には 「 贔屓 ( ひいき )」 と呼ばれる、中国の伝説上の生き物で石碑の台になっている場合は亀趺
( きふ ) と言うそうです。
重いものを背負うことを好むとされているため、こんな風に石碑の土台となって、縁の下の力持ち的状態で
あちこちで見かけます。
ちなみに 「 贔屓の引き倒し 」 という言い方をしますが、あんまり贔屓し過ぎると、柱の土台である 「 贔屓 」 を
引っ張ることになり、柱が倒れてしまうことを言っているそうです・・・ナルホド!

「 贔屓 」 さんたちを右手に眺めながら順路を進んで行くと、次はまん丸いアーチをくぐります。
塀をこんな風に造るのも独特の雰囲気。

塀のアーチをくぐりながら、右斜め上を見上げると 「 赤崁樓 」 の姿が見えて来ました。
このアーチ、ここから別の領域に入るんだということを意識させてくれます。

アーチをくぐり抜けて、赤崁樓の正面に立ちます。
「 文昌閣 」 という名前が見えました。
1653年、当時台南を占拠していたオランダ人が築いた砦が 「 赤崁樓 」 の始まりです。築城当時はプロビ
デンシア城 ( 紅毛城 ) と呼ばれていましたが、その後城は破壊され、その上に中国式の 「 文昌閣 」 が建て
られたとのこと。

楼へ上がって行く順路の途中に遺跡のようなものがありました。
周辺では、現在も発掘作業のようなことが続けられています。真っ赤なレンガが積み重なったような遺跡は
「 普城稜堡残跡 」 と書かれていました。