
<9月9日>
秋田県仙北市角館町のお祭り 「 飾山 ( おやま ) 囃子 」 の一番の見どころは、山車同士が道を譲らず、交渉
が決裂して、ぶつかり合う場面です。
横町通りの路上で対峙していた 「 菅沢若者 」 と 「 川原町 」 の交渉経過を、歩道の縁石に腰を掛けて遠目に
見ながら、ぶつかることを期待していました。周りを取り囲んだ大勢の観客も同じ気持ちだったと思います。
30分以上も待ちわびたあたりで、突然山車が動き始めました。
“ すわっ!激突か!” と思って、ギャラリーにも緊張感と期待感が膨らみます。
ところが、笛の合図で動いたのは、正面衝突の方向ではなく、横にずれた形。どうやら、どちらかが譲歩して
道を開ける ( たぶん 「 菅沢 」 側 ) かも知れません。ずらしたところで、また一時停止。
「 ぶつかり 」・・・そうで・・・ 「 ぶつからない 」。
これから先は読めないので、私たちもこの場を離れることにしました。

横町通り西部のあたりで、踊りを披露していたのは 「 下岩瀬 」 の山車。
テーマは 「 義経千本櫻 鳥居前 」 の段です。

横町西部と七日町が交わる交差点を左折し、七日町通りを歩いて行くと、青白いライトでライトアップされた
大置山がありました。
ちょうど 「 薬師堂 」 の前。

置山のテーマは 「 北条九代名家功 高時 」 です。作者は 「 広目屋 」。
遠くに飾山囃子の音色が聞こえ、不思議な静けさと真っ暗闇の中に浮かび上がる人形の姿は、迫力があり
ました。

薬師堂の鳥居をくぐります。
角館の祭りは、神明社 ( 7日 ) と薬師堂 ( 8・9日 ) の祭りが合体した形。つまりここは、一方の主役です。

参道へ入って行くと、ときどき粋な祭りの恰好をしたお兄さんや、一般の方々がポツポツ訪れて参拝していま
した。
私たち夫婦も、「 祭りの神 」 に参拝。