
<4月20日>
東京両国の江戸東京博物館。
「 武士の暮らし 」 と 「 町民のくらし 」 のコーナーでは、江戸時代の典型的な生活の様子が、実物大の
スケールで描かれています。

建物の間取りも、土間、板の間、壁、天井、中で作業をしている人形も、本物そっくり。

「 棟割長屋 」 と呼ばれる、間口9尺奥行2間(約3坪)の広さで親子3~4人が生活するのが一般的。
広大な大名屋敷と恐ろしいほど狭い庶民の住居。それでも、いろいろな意味で 「 合理的 」 に造られていた
ことが分かります。

お産の様子も展示されています。
「 座産 」 という方式で、天井から吊り下げた綱を支えにして 「 産み落とす 」 やり方。産湯を使う産婆さん、
それを心配そうに見守るご主人、神妙に構える子供、産婦は頭に血が上らないように布団に寄りかかったままで
七日七夜を過ごしたそうです。
当時の習わしや言い伝え、それが日本語として定着し、いまだに使われている言葉が多いことを改めて知る
ことができます。

これは 「 時の鐘 」。
日本橋本石町にあったもので、時計のなかった時代に、この鐘を撞いて時を知らせていました。

そして火消しの象徴 「 纏 」。
これも本物そっくりに作られていて、実際に持ち上げてみることができます。かなりの重さで、これを振り回す
には相当の腕力と体力が要ります。