
<9月20日>
一関市インターチェンジから市内へ向かう幹線道路から、ちょっと入ったところにある蕎麦屋 「 直利庵 」。
お昼時で、混み合う時間であることは間違いないのですが、混み方が半端じゃありません。蕎麦なので回転率
は良く、食べ終わればお客は席を立ちます、その後がすぐ埋まる。行列までは行かずとも、とにかく次々に客の
入って来る店でした。

メニューには、屋号の由来が書かれています。
「 直利 」 というのは馴染みのない言葉ですが、そもそもは 「 なおり 」。
その昔、鉱山が多かった土地で、鉱脈を掘り当てたときに 「 直利 」 という言葉が使われ、とくに良質な鉱脈の
場合は 「 大直利 」 と称して大宴会が開かれたようです。
その縁起のいい呼び方に、蕎麦で評判を取った近くの庵主の 「 庵 」 をつけたとのこと。「 なおり 」 がいつしか
「 ちょくり 」 に転じて、いまに至っているようです。創業は明治17年(1884)、かれこれ130年にもなる由緒
正しい蕎麦屋でした。

私は 「 五色そば 」。
どう見ても、「 割子 」 を皿にバラバラにした形にしか見えません。

目を惹いたのは、「 すじこ 」 です。
単品メニューにも登場する筋子が、ここにもありました。筋子と蕎麦の組み合わせは、こちらの地方では
当たり前のようです。

席数もかなりの数がある大きな蕎麦屋。
客単価は1,000円は行きそうです。果たして一日何回転するのか、ざっと計算しただけでも、かなりの売上げ
がありそうです。

私たちが店を出た後も、次々に客が入って行きました。
恐るべし 「 直利庵 」。岩手の方々も蕎麦好きが多いのかも知れませんが、私の地元にはこれだけ大きな
蕎麦屋はなかなか見かけないだけに、恐れ入りました。