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<2月25日>
 
 途切れた線路、消えた駅舎と駅前商店街、止まった時計、手つかずの水門管理棟、野ざらしの菓子店、2年
 
も経っているのに大津波の爪痕があちこちに残る大船渡湾周辺。
 
 茶色の大船渡商工会議所の建物が見えたので、近くまで行ってみました。
 
 手前のビルは、改装されたようで綺麗に生まれ変わっています。
 
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 建設資材卸の 「 橋爪商事 」 という会社です。
 
 周囲は荒れ果てた状態なので、この建物だけが目立ちます。壁の青い看板に目が止まりました。
 
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 津波到達水位の表示です。
 
 ここで 「 8.1メートル 」。ちょうど2階部分まですっぽりと飲み込まれる高さ。
 
 この表示を見上げていると、自分が立っている高さは、遥かに波の底になるわけで、それが湾全体に拡がって
 
襲って来たことを想像すると、背筋が凍り付きます。
 
 人の力が、どんなにちっぽけなものかを痛感する、圧倒的な自然の力の強大さ。
 
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 商工会議所の方へも行ってみました。
 
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 「 三陸の豊かな海にたくす夢 」 のスローガンは、ちょっと哀しげに映ります。
 
 ここも、橋爪商事同様、2階までは完全に破壊されています。
 
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 大船渡の企業の支援を開始してまもない頃、大船渡商工会議所の担当者に話を聞きに行きました。
 
 現在、中心部である盛駅前の複合ビルに間借りしています。
 
 震災当日はいち早く逃げて、職員は全員無事。ただし、この有様ですから、パソコンに入れていた企業の
 
データ類は全て流失。かろうじて3階に保管してあった書類だけは、どうにか残ったとのことでした。
 
 中小企業支援の拠点でもある商工会議所の建物。一日も早い復旧を、祈るしかありませんでした。