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<8月14日>
 
 山里の道端、休耕田か耕作放棄地か、見渡す限り緑いっぱいの景色を切り裂くように現れた彫刻群。
 
 秋田県上小阿仁村八木沢集落で開催されている 「 大地の芸術祭 越後妻有 アートトリエンナーレ 2012
 
飛び地開催 」 の会場で、ひときわ目を引く展示です。
 
 地元秋田県の農民彫刻家 「 皆川嘉左ェ門 」 さんの作品。
 
 「 大地の叫び 」「 開拓者 」「 俺の自画像 」「 晩秋の老婆 」「 平成の凶作 」 の5作品ですが、さてさて、
 
どれがどれでしょう・・・?
 
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 左側は 「 大地の叫び 」 でしょうね。この5つの中では、第一印象では一番インパクトがあります。
 
 大地にしっかりと踏ん張って、大空に向かって、何かを叫んでいる迫力ある姿。
 
 右側は 「 開拓者 」 でしょうか。
 
 ちょっとレトロな装いに、何やら開墾用と思われる器具を持っています。
 
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 「 晩秋の老婆 」 は分かるにしても、ここの左側の二つが 「 平成の凶作 」 か 「 俺の自画像 」 です。
 
 「 平成の凶作 」 が、腕を組んで考え込んでいるように見える手前なのか、それともなすすべもなく呆然と
 
座り込んでいる奥の作品なのか・・・どっちとも取れるような感じでした。
 
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 皆川嘉左ェ門さんの作品群から、もう少し先へ行った、ちょっと高い場所の斜面に、突如2体の人が出現。
 
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 皆川嘉博さんの作品 「 源流-八木沢の風- 」 です。
 
 息子さん・・・?なんでしょうね。「 嘉左ェ門 」 と 「 嘉博 」 ですから。
 
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 それにしても、作品の持つ雰囲気が対照的です。
 
 嘉左ェ門さんの 「 大地の叫び 」 等々は、どっしりと大地に根を生やして “ 梃子でも動かんぞ!” とでも
 
言っているような重厚感があります。
 
 片や嘉博さんの 「 源流 」 は、見ているうちに飛び立って行きそうな、浮遊感のようなものを漂わせています。
 
 どちらの作品も、野外という大空間の中でも存在感に満ち溢れていて、“ おぉっ!” と思わせてくれました。