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<2011年9月11日>
 
 広い道路を挟んで、北陸銀行本店の筋向いあたりだったと思います。時代を感じさせる建物がありました。
 
 「 池田屋安兵衛商店 」 店名も時代がかっています。
 
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 正面の看板には 「 越中反魂丹 」 という文字が、どっかーーーん!と大書されています。
 
 天保元年創業ですから、1830年、今から180年ほど前。幕末に近い頃で、「 おかげ参り 」 と呼ばれた伊勢
 
参りが流行していた頃です。
 
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 店に入ると、真正面に、ででーーーん!と鎮座ましますのもコレ。「 越中反魂丹 」。
 
 何はさておき、これがメイン、店の看板、神聖かつ冒すべからざるもののようです。
 
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 純和風で、梁を剥き出しにした二層吹き抜けの空間。
 
 老舗の風格を感じさせる、重厚な造りです。私たち夫婦に続いて、男性たちの団体が入って来ました。
 
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 富山といえば薬売り。
 
 何と 「 反魂丹 」 は、そんな 「 富山の薬売り 」 の原点だそうです。
 
 今を去る約300年前、越中国二代目藩主前田正甫 ( まさとし ) 公の頃 ( 富山城址に銅像が建っていた、
 
あの人です )、長崎に赴いた家臣が持ち帰り、正甫公の病を治し、さらには後年、参勤交代で江戸城で某大名
 
の病を治したのが 「 反魂丹 」。これが、全国津々浦々まで富山の売薬が行き渡った、原点です。
 
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 【 越中富山の反魂丹 鼻くそ丸めて万金丹 それをのむ奴ァあんぽんたん 】
 
 ありましたね、この掛け言葉のような遊び言葉。何故か真ん中の 「 鼻くそ丸めて万金丹 」 の部分だけ、妙に
 
記憶に残っています。前段に 「 反魂丹 」 があって、それが富山の薬で、こんなに由緒正しい歴史があって、
 
しかも現代にまで綿々と引き継がれていることを、この店で初めて知りました。