
<1月4日>
開演1時間前に着いた 「 平成中村座 」 には、まだ入ることができず、しばらく外で待つことになりました。
いくら東京とはいえ、正月の隅田川界隈は冷たい風が吹きすさび、黙って立って待っていると、シンシンと身体
が冷えて来ます。そんなときは、いつもの 「 放浪癖 」 で動けば、いくらか気が紛れます。
道路を渡って向こう側に、やけに立派な仏像が並ぶお寺があります。前を通る若者たちも、思わず黒塗りの
仏像に目を奪われていました。この形、たぶん 「 阿吽 ( あうん )」 の金剛力士像では?
曹洞宗のお寺 「 慶養禅寺 」 です。

境内に入ってみました。
こちらは観音像でしょうか。これも黒光りしています。

驚いたことに・・・ “ ご自由に 鐘をついてください。ただし、一人一回だけ・・・ ” ということで、つかせていただ
きました。せっかくですから、思い切り!!
ごぉーーーーーーーーーーーーーーーん!!

慶養禅寺のすぐそば、やたらに長い公園がありました。
「 山谷堀公園 」 という名前からして、もともとは 「 堀 」 だったところ。たまたま、先日のNHK 「 ブラタモリ 」
でも、タモリさんがここを歩いていました。

隅田川を背にして見ると、この堀が真っ直ぐ 「 どこか 」 に向かっているように見えます。その 「 どこか 」 とは
すなわち 「 吉原 」 だったんですね。
江戸時代、吉原遊郭全盛の頃は、舟で隅田川を上り、今戸橋あたりから山谷堀へ入って、水路から吉原入り
するのが、最高の贅沢な遊びだったそうです。
両側に整然と並ぶのは桜の木。満開の頃には、さぞかし綺麗だと思います。
もうひとつ気になったのは、川っ縁のような位置に並べられた四角い石です。「 子 」「 丑 」・・・ということは。

「卯」・・・・グルッ!と回って 「 酉 」「 戌 」「 亥 」・・・これは一体?
十二支の文字が刻まれた石が並べられていました。ひょっとすれば、これも何かの名残りなのかも知れ
ません。