
<9月9日>
信州、小布施の街歩き。
小さいながらも、手入れが行き届き、綺麗に整えられた店構えの酒蔵 「 本吉乃川酒造 」 へ入ってみました。

売店では、若い女性が一人、立ち働いていて、古い蔵を改装した店内は意外にもゆったりとした雰囲気。
陳列が最小限に抑えられていて、腰掛ける場所もあり、全体的に圧迫感がないせいでしょうね。

売店の奥にも入らせてもらいました。
真正面には古い土蔵、中から若い男性が出て来て、忙しく働いています。ちょうど、酒の壜詰め&出荷作業の
真っ最中でした。一本一本、手作業でやっていて、機械類はあまり見当たりません。

広い土間の中央に、ドーーーンと構えるのは、大きな和釜。
日本酒造りのキーポイントの一つが 「 蒸米づくり 」。この巨大な釜で、米を蒸しています。「 自動蒸米機 」
ではなく、釜で蒸して、蒸し上がった米を肩に担いで冷却機まで運ぶ・・・という昔ながらのやり方を守っている
ようです。

土蔵の中も見せてもらいました。
裸電球に浮かび上がるのは、奥に貯蔵用のタンク、手前は出荷を待つ製品です。
相当古いですね。入り口の分厚い扉、2階へ通じる階段、低い天井、使い込まれた年月の重さを感じます。

売店に戻って来て、試飲をさせてもらいました。
さきほど、蔵の中で蔵人が詰めていた酒です。「 北信流 」。
左は 「純米吟醸 秋あがり 生貯蔵酒 」 右は 「 ひやおろし 生酒 」。真冬に仕込んだ酒が、春を過ぎ、梅雨を
過ぎ、夏の暑さを越えて熟成し、秋の頃には呑み頃になります。
まさに、グッド・タイミング。美味しく、試飲させていただきました。