
<9月27日>
青森県八戸市 「 八食センター 」 の視察。
途中、寄り道をして立ち食い寿司コーナー 「 にぎり一丁 」 で小腹を満たし、あとは店内をくまなく歩きました。
鮮魚の売場が一番充実していますが、関連した塩干物の店の数・品揃えもかなりのもの。

店内の案内板も見やすくできています。
イラスト、矢印のほかに、わざわざ 「 みぎ 」「 Uターン 」「 まっすぐ 」 という文字を入れて、“ 老婆心なが
ら・・・ ” ちゃんと歩いてください、とでも言っているよう。
敷地面積約8万㎡、鉄骨造り一部3階建て、駐車台数1500台、従業員500人を擁し、年間60億円以上を
売り上げる、八戸の 「 食 」 の拠点のひとつ。原発事故の影響で中国はじめ外国からの観光客が回復して
おらず、震災から完全復旧とまでは行っていませんが、ほぼ8割方回復してきた・・・というところでしょうか。

「 八食センター 」 を後にしたのは、午後5時頃。ここから更に、もう一つの視察先へ向かいました。
再び、港の方へ向かったバスは、途中、大型のショッピングセンターの前を通ります。酒屋、ホームセンター、
スポーツ店の集積。このほかにも、イトーヨーカ堂を核にしたものもありました。
売上60億を誇る 「 八食センター 」 は、こうした大手資本と互角に戦っていることが分かります。

次に訪れた先は 「 八戸造船事業協同組合 」。
大型のイカ釣り船の前に集合して、代表者の方の話を伺いました。船の向こうには綺麗な夕日。

船の前で話す代表を視察団の一行が取り囲みます。
後ろは、すぐ海。波の音、風の音で、話し声は殆んど聞き取れませんでした。

近くへ寄ろうにも、皆さん聞き耳を立てて前へと集まるので、これ以上は近づけません。
話を聞くのは諦めて、少し周辺を歩き廻ることにしました。

外洋からは、かなりの距離入った水路の一番奥に、造船所はあります。
ただ、津波は例外なく、ここにも押し寄せました。こうして見ている、水際のあたりは津波発生当時は完全に
海の中。数メートルの高さの津波で、大型の船も翻弄されたそうです。

錆び付いた施設は、津波の爪痕。
その向こうに、バスの運転手とガイドさんも見えます。この方々も、観光地へは行くことがあっても、こういう
場所を来ることはなく、珍しがって、あちこち興味深そうに見ていました。その向こうに 「 ヤマダ電機 」 が見えて
いますが、この建物は1階部分は駐車場になっていて、売場は全て2階にあるので、被害は最小限に止まった
・・・とバスガイドさんが教えてくれました。

八戸港は、港を守るように防波堤が造られています。
津波は、この防波堤を軽々と乗り越えて陸地を襲いました。瞬間的な高さは6~8m程度とのこと。陸中海岸
のリアス式地形の場所に比べれば高さはありませんが、それでも、こんな小屋は軽く飲み込まれる高さ。
台風の高潮とは全く違う、津波の圧倒的な巨大さを感じます。